#66 プロダクトリーダーの心持ちと説明責任


PMが世の中に増えている

はち :最近プロダクトマネージャーって言葉、一昔前に比べたら通じやすくなったと思いません?

ジョン:ああ、あんまりその実感ないっすね。

はち :あれ?プロダクトマネージャーって何をやってる人ですか?って聞かれる回数が減った気がしてて。それはプロダクトマネージャーと名乗る人が世の中に増えたんだろうなっていう気がしていてですね。
そう考えると、プロダクトマネージャーの中にも古参のレベルマックスのプロダクトマネージャーから新卒プロダクトマネージャーとかジョブチェンジして新米のプロダクトマネージャーもいっぱいいるじゃないですか。今日はそこに関してお話ししたい。

PMはプロダクトのリーダー


はち :新米プロダクトマネージャーが自分新米だからって言って遠慮しちゃいがち問題。僕が出会ったケースはですね、社内登用でもともとエンジニアだった人がプロダクトマネージャーになりましたと。でエンジニアのチームの中には、エンジニア時代の先輩がテックリードでいて、その人はゴリゴリのエンジニアでテックリードとして極めていきたいという思想で。その人の下にいたエンジニアがプロダクトマネージャーになって同じチームでやってますみたいな。もともと先輩、後輩関係がある中で、先輩のエンジニアに言われることを鵜呑みにし、その先輩に任せきった、プロダクトマネージャーなんだけど意思決定が弱いケースに出会っていて。
何が言いたいかっていうとプロダクトマネージャーって新米かどうかって関係なくねっていう話がしたくてですね。プロダクトマネージャーってほぼ全員100%プロダクトのリーダーだと思ってるんですけど、どう思います?

ジョン:100%プロダクトのリーダーっていう点は同意します。

はち :プロダクトリーダーなのであれば、そのリーダーとしての心持ちと説明責任をちゃんと持たなきゃいけない。たとえ新米だろうが新卒だろうが。そこが持てれば、その先輩のもとでうにゃうにゃみたいなのはなかったんだろうな。例を出すと、ビジネスチームとエンジニアチームのよくある対立じゃないけど、溝がある状態って少なからずあると思います。そういう時に例えばエンジニアチームを代表して技術的な課題とそれをどう解決するかをうまく翻訳しながら、ビジネスチームのステークホルダーに説明する。これはどんなに苦手でもリーダーがやらなきゃダメ。どんなにそれが苦手だったとしても、プロダクトマネージャーがやるべき。それを逃げちゃダメ。
逆サイドもそうですよね。会社の意思決定の今年のプロダクトの方向について、エンジニアなりチームに説明するのも説明責任が伴うんですよね。で、時にそれが厳しい決断になる時もあると思います。例えば、今までこのプロダクト伸ばす方向で考えていたけど、会社の意思決定で、一部投資が減りますとか。あとは新規事業の方に投資するから、チーム解散とかもあるわけですね。それも誰かに頼るんじゃなくて、説明責任をプロダクトマネージャーが果たさないとダメだと思っていて。これができないとどんなにスキルがあってもダメだし、逆に言うとスキルがなくても、そういった心持ちと説明責任を果たすことはできるなって思ったんですよね。なぜなら、状況をちゃんと理解して、自分の言葉で説明することができればできるから。っていうのを最近メンタリングした時に話したっていうのを思い出して、これはここで言いたいなと思って言ってみました。

ジョン:いや、でも本当その通りだなとしか出てこなかった。個人の感情で、もともと同じチームでテクリードの人がいて、同じチームにいるってなるとすでに個人の関係性はあるとは思いますが、職務が変わって、ある意味役職が変わったので、まあ関係ないですよ。すごい厳しい言い方ですけど。

はち :それが現実。

ジョン:あと、そもそも役割が違うんで、気後れする必要がないんですよね。だからそこは今までのテックリードとして、その先輩として尊敬している部分であったり、上の部分はまあそれはそれとして置いとくのはもちろんいいと思うんですけど、PMとエンジニアとでは全然役割が違うのでPMは自分の役割を果たすことが大事なので、まあそれに関してエンジニアの時の先輩だからといって気後れする必要は、全然ないかなと思いますよね。

はち :そこを気後れしてたら、リーダーとしての責任果たしてないですからね。それは年功序列とか先輩後輩でその説明責任があるわけじゃなくて、プロダクトマネージャーという係としての説明責任だから。例えば小学校とかに置き換えた時に、保険係の人が例えば相手が先輩だったら保健室に連れて行く仕事を放棄するんですか?みたいな話なんですよね。それは役割の違いだからみたいな話。いい例えじゃなかった気もするけど。

ジョン:営業の人はやっぱ売ることに責任があるんで、それに対して売るための必要なことは、PMとかエンジニアに説明してくるだろうし、エンジニアは作る側として何かを作ることに関する説明を我々にしてくる。PMはプロダクトの説明責任があるよっていう。単純にそれだけですよ。

理解して、自分の言葉で説明する

はち :シンプルに言うと、状況を咀嚼して自分の言葉で納得感のある説明ができるって国語の話じゃないですか?だから誰でもできるけど、残酷に言うと、咀嚼できるかどうかは地頭の良さにもよる。

ジョン:それはすごい感じます。地頭の良さと粘り強さみたいなところかな。やっぱ地頭がいいとすぐ理解できる。地頭が残念ながら足りてないかなっていう時はやっぱ粘り強く、ちゃんと自分で状況を咀嚼できるまでその問題と向き合う必要がある。

はち :そうっすね。だからきっとこの説明責任を果たすというゴールに関しては全員できるんだけど、そのまあ字頭の良さによって多分達成までの時間は変わるんでしょうね。一瞬で把握して、一瞬で言語化して説明できる人と、それがその5倍10倍咀嚼するのと説明するのにかかる人がいても時間はかかるが、ちゃんと説明責任が達成できるっていうことですね。だとしたら時間がかかるという事実を認めた上で、逃げずに時間をかけてでもちゃんとその責務を全うするっていうことをやることが一番最初なのかなと感じた。

ジョン:時間かかっても責任を全うしようと常に向き合い続けたら、まあやっぱりそれをやっていく上で地頭も鍛えられていくというか。理解のための能力が上がっていくと思って、やっぱそこはすごい大事ですよ。

はち :実務トレーニングを積み重ねられるという感じですね。

ジョン:ね、まあなかなかタフなメンタルが求められる状況も多いとは思うけど、そういう仕事なんです。

はち :それで言うとね。ぜひ別で話したいなと思ってるのは、PMのメンタルヘルスじゃないけど、もうどうメンタル病まずににやっていけるかみたいな話とかはどっかでしたいですね。

ジョン:確かに面白そう。いろんな回答がありそう。

はち :うん。ある意味鈍感力みたいなやつところだと思うんで、それはそれでまたどっかで話しましょ。

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キャスト

  • MC

    • はち (PIVOT株式会社 プロダクトマネージャー)
      https://twitter.com/PassionateHachi

    • ジョン (とある上場スタートアップ プロダクトマネージャー)
      https://twitter.com/john_tk120

  • スタッフ

    • 「PMのネタ帳」コミュニティーメンバー

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