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天使に捧ぐバラッド

みーんなー、今日も元気に働いてるーーー???
え? 今日は日曜日?
ノンノンノン、日曜日だから休日って、そんなん何時代の話よーーー笑
土曜日曜が休日だなんて、そんなん喩えるなら曽祖父ちゃんから聞かされた戦時中の話くらい遠い昔話だよねー(だよねー)。

だから、きっと今日もみんな死んだ魚の目をして労働にいそしんでいるに決まってるじゃん。
え? オレ?
オレはもちろん、もう50年以上誰も訪れていない森の沼の底にいるナマズみたいに淀んだ目をして毎日をサヴァイブしているよ★
連休とかそんなんSFだろ笑 しかも超大作の。

さて、そんなオレたちを嘲笑うかのような言葉がある。

そう、「社畜」という例のアレでソレだ。

もう10年以上前から使われているんじゃない? この言葉。
初めて目にした時、オレは既にその言葉が表す状態に陥っていた。
社畜のイデアがあるとして、そのイデアとのズレは極小。
今思うと恐ろしいCMソングだが「♪24時間、働けますかビジネスマーンビジネスマーン♪ジャパニーズービジネスマーン」を地で行く状態だった。

ただなぁ……この言葉、もう見(聞き)飽きてない?

なんかもう「よっ!! この社畜!!」とか言われても、Mr.カラーのつや消し黒で塗りつぶしたハイライトの消えた眼球で見返し、
「……うっす。問題ないっす」
って、感覚的には名前呼ばれたのと大差無い感じだよね。
数年前なら「ハイッ!! よろこんでー!!」くらい返したものだが。


そこで、今日は新たな用語を皆さんに提案したい。
もしかしたら、既に世の中にあるのかもしれないが、そんなんイチイチ検索してられっか!! の精神で挑みたいと思う。

我らの様に、労働に人生の時間の大半を費やし、HARIBOのラクリッツ シュネッケンを塗り固めた様な瞳で地面を凝視して動かない、そんな存在をこう呼びたい!!


ワーキングエンジェル(労働天使)と!!


さぁ、声に出して言ってみよう!!
オレたちみんなワーキングエンジェル!!

だって天使って神様の使いで働いてる奴らだろ?
無給で
つまり、定時過ぎのオレたちと同じだよ!!
17時を回ればオレたちの背中には羽が生える。

かつて、夜景の光の一つひとつが、哀しき社畜達のオフィスの照明、なんて言い草もあったが、もう明日からは違うぜ。
夜景の光の一つひとつが、オレたちワーキングエンジェルの翼に灯った光なのさ。
ほら、なんか天使出てくる時って、演出上光ってるし。

畜生の皆様には申し訳ないが、この「畜」という字を人間に対して使用する際には、何とも言えない卑しさやら卑屈さやらがつきまとっていた。
が、ワーキングエンジェル(労働天使)という語からは、そこはかとないイノセンスさと胡散臭さが漂ってくるじゃあないか。
「労働天使」って漢字で書くと、ダイレクトに厨ニ感出るし。
オレの天使のイメージは『BASTARD!!』とか『アーシアン』とか、SEGA SATURNのゲーム『BAROQUE』で固定されているんだけどな!!


オレたち、ワーキングエンジェルはときには傷付き(傷だらけの労働天使)、時には翼が折れる(翼の折れたワーキングエンジェル)こともあるだろう。
飛べたり飛べなかったり、羽根があったり無かったりもするだろう。
でも、大丈夫。
だって、天使だから。
いつかきっと世界が終わるその時に、終末の訪れを告げるラッパを高らかに鳴らしてやるぜ!!
そう、終末のファンファーレを吹くのはオレたちだ!!
社内サーバもクラウドストレージも全部吹き飛ばしてやるぜ!!
みんな星になってしまえばいいのよッ!!!!

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