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パンフレット(冊子)制作の手順とポイント ~ページネーションの重要性~

こんにちは。WEBディレクターの伊藤です。
広告代理店時代の初受注はコーポレートサイトと会社案内パンフレットの制作でした。上司のフォローがあるとはいえ、右も左もわからずに写真の撮影やインタビュー、コピーライティング、ワイヤーフレームの作成などなど、たくさんの「初めて」をやり遂げた時の達成感は今でも覚えています。

というわけで、今回はパンフレット(冊子媒体)の制作手順をご紹介したいと思います。以前ご紹介したチラシの作り方同様、まずは必要な材料から!


必要な材料は?

  1. 紙のサイズ(A4・B5etc)

  2. 色の数(フルカラー・1色etc)

  3. 紙の種類(コート紙・マット紙etc)

  4. 紙の厚さ(どれくらいの厚みの紙にするか?)

  5. 部数(何冊必要か?)

基本はチラシとほぼ同じ。追加で「ページ数」と綴じ方」が必要です。
上記について詳しくは、下記の記事をご参照ください。

ページ数を決めよう!

二つ折りや三つ折り、観音開きタイプなどもあります。

ではページ数はどうやって決めれば良いのでしょうか。大切なのは、何を載せるかです。つまり、「会社案内は8ページにしよう!」と根拠なく決めるのではなく、会社案内に載せるべき内容は何か?それを説明するために必要なページ数はどれくらいか?という考え方をまずすべきなのです。
この時に、一緒に簡易的なページネーションを作成しておくと良いと思います。ページネーションについては後ほど詳しく説明します。

綴じ方を決めよう!

冊子が8ページ以下の場合は、二つ折りや三つ折り、観音開きなど、「折り方」を、8ページ以上の場合は「綴じ方」を決める必要があります。綴じ方とは、冊子の製本の仕方です。パンフレットやカタログで一般的に使われるのは「中綴じ」と「無線綴じ」ですね。

【中綴じ(なかとじ)】 例)パンフレット、レジュメなど
紙を重ねて二つ折りにし、中央の折り目部分をホチキス等で固定する綴じ方です。ページをほぼ完全に見開きにすることができるのが特徴ですが、ページ数が多くなると綴じが甘くなったり膨らんでしまうことがあります。
この綴じ方の場合、ページ数は4の倍数になります。
中綴じの場合は6ページや10ページにはできませんのでご注意を。

【無線綴じ(むせんとじ)】 例)文庫本、辞書など
本文の紙を重ねて接着剤で固定し、表紙用の紙でくるむ綴じ方です。ページ数が多くなっても安定しやすい強度が特徴ですが、ノド部分を根元まで開くことができないため、見開きデザインでは中央部分が隠れてしまいます。
この綴じ方の場合、ページ数は表紙(4p)+本文(2の倍数)になります。

綴じ方はページ数や求める強度に応じて選ぶのが一般的です。印刷会社や広告代理店の担当者と相談して決めるのが良いでしょう。
また、綴じた時の仕上がりサイズ(出来上がったらA4になるようにする)も決めておきましょう。

用紙の決め方が少し変わります!

ページ数・綴じ方以外はチラシと同じとお伝えしましたが、実は用紙の決め方もちょっとだけ変わります。チラシは1枚の紙ですが、パンフレットは通常、複数の紙を重ねて作りますよね。
ですので、表紙はこの紙、本文はこの紙、というように使い分けることが可能なのです!紙の種類は同じで表紙だけ厚くする、表紙だけ手触りにこだわって特殊な用紙を使う、など様々な演出が可能です。

もう一度材料を振り返ろう

というわけで、まず必要な材料は、

  1. 紙のサイズ(製本した際の仕上がりサイズ)

  2. 色の数

  3. 紙の種類(表紙用の紙と本文用の紙)

  4. 紙の厚さ(表紙用の紙と本文用の紙)

  5. 部数

  6. ページ数

  7. 綴じ方

です。この要素が揃って初めてパンフレットを作ることができます。
印刷会社・代理店への見積もり依頼に最低限必要な情報がこれです。

ページネーションを作ろう!

さて、前章でも触れましたが、パンフレット(冊子)を作る際には、ページネーションが必要です。ページネーションとは、限られた紙面の中にどのような内容を載せるのか?どの内容に何ページ使うのか?を決めること。つまりは構成案です。これが決まっていないと、ページ数は決められないですし、ましてやデザインの制作もできませんので、冊子媒体を作る上で最も大切といっても過言ではありません。
下記は会社案内の場合の例ですが、このように掲載する内容を表紙から順に割り振っていくことで構成していきます。

もう少し細かく考えるのであれば、「事業内容という括りの中に3つ紹介するものがある」など、各項目の中の要素も挙げておくと、必要なページ数も見えやすくなりますね。

事業内容の紹介には1ページ、事例紹介に1ページなど、載せたい内容とそれに必要なページ数を割り振っていくことで、各ページの内容や掲載順、総ページ数といった構成が目で見てわかるようになります。
構成やページ数を後から追加・変更となるとさまざまなコストがかかることが予想されますので、これはできる限り早い段階で、簡単にでもいいので作成し、確認を取っておくことをお勧めします!

デザインを作ろう!

ページ構成が決まったら、掲載する画像やテキストといった内容をまとめ、いよいよデザインに取り掛かりましょう!
チラシなどの1枚ものとは違い、中央の綴じられる部分にノド(隠れてしまう部分)があるので、見開きデザインの中央に大事な文字などの要素を配置してしまい、いざ製本したら「肝心な部分が読めない!」とならないように注意が必要です。

特に会社案内や採用パンフレットなどは、社のブランドや根幹に関わる媒体です。Webサイトや他の媒体とデザインのトーン&マナーを統一する、といった視点も必要ですので、自社の他の媒体のデザインや内容もチェックしておきましょう。

そしてチラシ同様、掲載する内容によっては景表法その他の規制がかかる場合がありますので、ここもクライアントと制作会社で認識合わせをしておきましょう。

そして印刷・製本へ…

デザインができあがったら、チラシの手順でご紹介した通り、

  1. 誤字脱字・リーガルチェック
    意味が通る言葉になっているか?景表法その他規制はクリアしているか?

  2. データチェック
    文字化けや色抜け、オーバープリントなどがないか?をチェック!

  3. リップデータチェック
    印刷機用のデータで再度文字化け・色抜け等をチェック!

等のチェックを経て、印刷・製本をおこないます!
場合によっては束見本(つかみほん)といって、製本したらこの形・掲載順になるという見本を作って提出する場合もあります。これは、複数のページを印刷し、組み合わせて製本という工程の中で、ページの入れ違いなどのミスを防ぐためのものです。

まとめ

長々とお付き合いいただきありがとうございます。
最後にもう一度、パンフレット(冊子)を作るために必要な要素をまとめておきます。

  1. 紙のサイズ(製本した際の仕上がりサイズ)

  2. 色の数

  3. 紙の種類(表紙用の紙と本文用の紙)

  4. 紙の厚さ(表紙用の紙と本文用の紙)

  5. 部数

  6. ページ数

  7. 綴じ方

  8. ページネーション

このようにパンフレット(冊子)の製作にはたくさんの要素が必要ですが、プラスジャムはウェブ制作会社でありながら紙媒体の制作経験者もおり、用紙選定やページ構成のご提案からデザイン、コピーライティングなど、全てをワンストップで対応可能です。
Webサイトの新規制作・リニューアルと合わせ、会社案内などの紙媒体も一新したいとお考えの事業者様は、ぜひお気軽にご相談ください!

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[今回の記事担当] ディレクター 伊藤
2024年入社。総合広告代理店出身のWEBディレクターです。
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