Youtubeを【無料で】広告なしで見る方法と広告の未来
どうも、タジです。
子どもには教育上あまりTVを見せないのですが、私自身も本当に見る機会が減りました。
基本的に土日は1秒も見ませんし、平日は妻との話題づくりのために通勤中に朝ドラを15分見るだけ。
食事中にTVを点けるなんて論外で、たまに実家で食事をする際に点いてると、やかましいのと家族の会話が減るのとでストレスしか感じません。
するとこの前、海ちゃんにこんなことを言われました。
まさか5才児にそこをツッコまれるとは!と思いましたが、まったく見ていないわけでもなく、こちらの著書でも書かれていますが、一方的に入ってくるTVや新聞などの情報は価値が低いと思っているだけです。
あなたの人生における重要なこととニュースには、なんの関連もない。
引用|『News Diet』
中には役立つ情報もあるかもしれませんが、それが偶然入ってくるのを待つなんて非効率。
世の中情報があり過ぎて、本当に重要なことが埋もれてしまっているので、知りたい情報はその都度ピンポイントで調べるようにしています。
ビジネスモデルの違い
さて、余計な情報の代表格と言えば広告です。
まさかTV番組よりもCMの方が好きだと言う人はいませんよね?
だれだってCMなしでコンテンツだけを見れた方が良いはずです。
しかし基本的に視聴者からお金を取っていないTV番組は、広告費なしにコンテンツを配信し続けることはできません。
そのため広告主ファーストにならざるを得ず、視聴者が無関心な広告を続きを見たくなる迷惑なタイミングで何度も配信することになるのです。
一方のNetflixは視聴者から月額利用料を取っているため、広告を表示しないビジネスモデルを採用しています。
視聴者からの収入でコンテンツを配信しているので、CEOのヘイスティング氏も視聴者ファーストの考えが強いです。
2020年に開催された株主向け報告会でも収益増加の手段としての広告主体のビジネスモデルは導入しないとした上で、
私たちには、もっとずっとシンプルなビジネスモデルがあります。
ストリーミングと消費者の喜びにひたすらフォーカスすることです。
引用|techcrunch.com(2020/1/24記事)
と発言しています。
ではYouTubeはどうでしょう?
基本的に視聴者からはお金を取っていませんので、広告費を得て動画にCMを表示させる、TVと同じビジネスモデルを採用しています。
広告の種類は色々ありますが、数秒見たらスキップできるものはまだしも、中にはスキップできないものもあり、これが相当なストレスです。
まぁ、それでもTVに比べればずいぶんとCM時間は短いですが…。
さらにYouTubeには、YouTubeプレミアムという視聴者から月額利用料を取ることでCMを表示しないNetflixと同じビジネスモデルもあります。
ただし、プロの制作会社が制作した映画やドラマが見放題で月額990円のNetflixに比べ、コンテンツ数こそ多いですがアマチュア制作も含めた玉石混交の動画が見放題で月額1,180円(共に記事執筆時点)のYouTubeプレミアムでは、Netflixの方が魅力的ですよね。
Youtubeを【無料で】広告なしで見る方法
そうなんですよね。
そもそもONE MEDIAの明石ガクトさんは映像と動画は別物であると言っています。
あと5分で家を出ないといけないのに「情熱大陸」を見る人間はいない。
引用|『動画2.0』
Netflix(映像)はソファに腰かけてゆっくり見るものであるのに対し、YouTube(動画)は隙間時間の暇つぶしに見る側面が強いので、単純比較はできません。
ましてYouTubeが大好きな子ども達世代は、クレジットカードを持っていないので月額課金サービスは利用しづらいですよね?
そこでお待たせしました。
「私はYouTube派だ!」と言う人に、無料で広告が非表示になる視聴方法をお教えします。
その方法とは「BRAVEというブラウザを使って見る」です。
普段チェックしているQuoraというサイトでたまたま知ったんですが、なんとこのブラウザ、あらゆる広告が表示されません!
公式サイトには次のように書かれています。
ウェブ広告には明らかに問題があります
個人情報を収集する広告やトラッカーがあなたのプライバシーを侵害し、ウェブの本来の価値を落としています。 巨大インターネット企業がますます強力になる一方で、パブリッシャーやクリエイターは撤退を余儀なくされています。またアドフラウドの問題も広がっています。
引用|BRAVE公式
ビッグテックの個人情報収集が世界的に問題視されていますが、それに一石を投じるために作られたというわけです。
Chromeがベースになっているので、使い勝手はほとんど変わりません。
拡張機能ももちろん使えます。
そしてサイトの表示速度が速く快適です。
技術的なことは分かりませんが、広告を表示する手間が省けるので、その分高速化できるのでしょうか?
また広告が表示されないということは、それだけでマルウェアなどの侵入を防ぐセキュリティ対策にもなります。
ちなみにBRAVEは任意で広告を表示させることができるのも特長のひとつ。
強制的に表示される従来のネット広告とは異なり、なんとBRAVEの広告は見ることでBATという仮想通貨がもらえます。
BATはコインチェックとビットバンクで日本円に換金できますので、「広告非表示」「高速」「高セキュリティ」でさらに「小遣いかせぎができる」、まったく死角が見当たらない神ブラウザなのです。
もう使わない理由が見当たりません。
もちろんBRAVEはPCだけではなくiPhoneやAndroidアプリもあるので、スマホでも広告なしでYouTubeが見られます。
ただし、Androidの場合(iPhoneは未確認)、BRAVE上でYouTubeを検索するとYouTubeアプリが自動的に起動してしまうことがあります。(当然、広告は表示されます)
それがわずらわしいようであれば、YouTubeアプリは削除しましょう。
この方法を知っていればYouTubeプレミアムの存在価値は半減。
オフライン視聴ができる分、ギリ優位性が保たれています。
BRAVEが普及すれば、広告視聴でかせぐユーチューバーは死活問題になるでしょう。
たとえばインフルエンサーの関連動画でアクセス数を伸ばすハイエナ手法は通用しなくなり、真に価値のある動画を提供し続けている人がメンバーシップやオンラインサロンへの誘導でかせぐ形に変わっていくことが考えられます。
余計な広告が表示されず、価値が低い情報を提供するユーチューバーがマネタイズできず淘汰されると考えれば、決して悪い話ではないですよね。
広告のない世界
一度広告のない世界を知ってしまうと、もう元には戻れません。
たとえば私がよく見ているForbes。
とてもタメになる経済メディアなのですが、広告が多いのがストレスでした。
BRAVEと出会うまでは…。
ではここで、BREVEとChromeでのサイトの見え方の違いをご覧いただき、BRAVEがくれた広告のない世界を共有したいと思います。
まずはBREVEでForbesの記事を開いたときのPC画面がこうです。
記事が真ん中に大きく表示されて、とてもスッキリとした印象を持ちます。
次にChromeで開くとどうなるか?
まずいきなり広告が出てきて、閉じるまで記事が読めません。
インタースティシャル広告といいますが、ストレスですねー!
で、閉じた後の画面はこうです。
汚い歯をでかでかと見せられて、ストレスを通り越して嫌悪感すらおぼえます!
別に「歯の黄ばみ」を気にしているわけではないのに、なんでだろー?
そして記事の横にも広告が表示されているので、BRAVEに比べ記事内の画像が縮小されています。
今まではこれが普通だと思っていましたが、BREVEを知っちゃうと圧迫感がスゴイ。
続いて、記事の全体を比較してみたいと思います。
まずはBRAVEから。
最後まで読んでも広告がひとつも表示されていませんよね?
シンプル好きな私にとっては、このスッキリ感がたまりません。
ただし「PICK UP」や「あなたにおすすめ」という、Forbes自身の広告すらブロックされているので、レイアウトに違和感があります。
こういったレイアウト崩れはBRAVE唯一のデメリットと言えるかもしれません。
続いてChromeです。
なっが!
まず長いんですよ、全体的に。
それだけ余計な情報が視覚情報として入ってくるわけです。
そしてTVCM同様、記事の間にも遠慮なく入ってくる広告。
広告主ファーストな設計です。
とにかくごちゃごちゃしていて、肝心の記事に集中できません。
冒頭で「情報があり過ぎて、本当に重要なことが埋もれてしまっている」と言った意味が少しは分かっていただけましたか?
もちろん、こちらとしては無料で有益な情報を提供していただいているForbesにはとても感謝しています。
そのためには広告費を原資とする必要があるのも理解しています。
しかし、インタースティシャル広告なんてユーザビリティを低下させるからGoogleもマイナス評価していますので、こういう広告手法は時代遅れです。
あからさまな広告はダサい
TV通販で芸能人があまりにもオーバーに商品の宣伝をしていると、情弱な高齢者をターゲットにした悪徳商法に見えてくることがあります。
そう感じているのが私だけじゃないとすると、
とすら思えるわけで、これで商品の売上が倍増したとしてもどうなんでしょう?
売上至上主義だと言われればそれまでですが…。
もっと自然に、消費者に「気になる!」って思わせる宣伝こそが、スマートな広告だと思います。
インフルエンサーマーケティングは、それに近い手法のひとつです。
インフルエンサーマーケティングは、主にSNSで大きな影響力をもつ「インフルエンサー」にブランドの製品やサービスを紹介してもらい、消費者の態度変容や行動変容を促すコミュニケーション型マーケティング手法です。
引用|InstaLab(2021/3/10記事)
インフルエンサーが紹介する化粧品や服の着こなしを見て、「気になる!」「私もマネしたい!」と感じた消費者が購買行動に移る。
ただし、これも良い面ばかりではありません。
確かにファンであれば、それが商品の宣伝だと分かっていたとしても不快な思いをすることは少ないでしょう。
自分の意志でフォローしているので、強制的に見せられるCMとも違います。
問題はインフルエンサーが良心の呵責に耐えられるかどうか?です。
たとえばオリエンタルラジオの中田敦彦さんはYouTube大学で、「一切案件はしない」と宣言しています。
370万人以上(記事執筆時点)ものチャンネル登録者数がいる彼であれば、相当な額の広告収入を得られるはずなのになぜそれを断るのか?
その理由についてVoicyでこのように語られていました。
タレントさんはどうしてもウソをつかないといけない。
それに僕うんざりしちゃってね。僕ウソつくの下手なんですよ。
引用|聴くYouTube大学 in Voicy
極論、本当にインフルエンサーがその商品を良いと思っていなければ、それを絶賛するのはファンに対する背信行為。
仕事であろうと、ウソはウソです。
その点でいうと、Web広告はその人に興味がありそうな広告が表示されるだけなので、別にだれにもウソはついていません。
また、Netflixの人気ドラマ『エミリー、パリへ行く』で、マーケティング会社で働くエミリーが次のように発言していました。
インフルエンサーはブランドに興味はない
興味があるのは有名になることと試供品をもらえること
引用|『エミリー、パリへ行く』第5話
そんなインフルエンサーに大事な商品を提供することについて、日本のインフルエンサーマーケティング第一人者と言われる稲木ジョージさんも次のように発言しています。
ここ数年、ギフティングの本質を見失っているインフルエンサーが多い印象です。「(商品を)もらって当たり前でしょう?」という感覚が彼ら彼女らに見えます。
ギフティングは、一歩間違えると、お金を払って購入してくれる消費者に対して、失礼な行為となります。企業側はクライアントよりも、消費者を第一に考えなければいけません。
ブランドはただやみくもに商品をインフルエンサーに配る姿勢を見つめ直さなければいけない。より親和性が高くブランドを代表するインフルエンサーでない限り、ギフティングはもう価値をもたらさないと思います。
引用|NewsPicks(2021/2/6記事)
やみくもにインフルエンサーに商品を配って「宣伝しといてね!」では、あまり通販番組と変わりません。
むしろばらまいている分、一般消費者に対して不公平です。
ちなみにごく普通の一般人である私に対しても、教育系タブレットの案件がきたことがあります。
実際に娘に使わせてみたら、びっくりするほどハマらなかったので紹介をお断りしましたが、広告料欲しさに過大広告をするという選択肢だってあったのです。
でもそれではウソをつくことになります。
稲木さんは「親和性が高く」と表現していますが、インフルエンサーが本当に良いと思ったものを心から消費者に届けたいと思ったときのみ、マーケティングとしての価値を生み出すのです。
営業のジレンマ
営業担当者であれば、だれもがこのジレンマと戦っていることでしょう。
最近『正直不動産』というマンガを読みました。
不動産業界には「せんみつ」という言葉があり、「千の言葉に3つしか真実がない」というくらい、キレイごとでは仕事にならない世界なのだそうです。
営業成績トップの主人公、永瀬財地は次のように言っています。
正直者がバカを見る。
嘘ついてなんぼのイカレた世界…
それが不動産の営業だ。
引用|『正直不動産』第1直
そんなオーバーな!
って思いますが、単行本の巻末に毎回掲載されているインタビュー記事などを見ていても、結構マジみたいです…。
また、ビジネス系SNS、Wantedlyでたまたま見かけた元不動産営業担当者のプロフィールにも次のように書かれてありました。
人々の暮らしと密接に関われる一方で個人と会社の売上の為に自身の良心とお客様を犠牲にせざるを得ないことに疑問を覚えてたところ、結婚式2週間前に会社が倒産するというミラクルが起きる。
引用|Wantedly
私も大学職員時代に学生募集を行っていましたが、内情を知っている側からすると、とてもオススメできない学科もありました。
ところが上からの指示は「一人でも多く入学させなさい」です。
教授会なんて数字しか見ませんから。
そういう学科は高校側にも見抜かれていて定員割れしていることが多いので、ますます「定員を満たせ」という圧がかかる悪循環。
結局、オススメできない学科でも高校生に良い面ばかりアピールするしかなく、良心の呵責に悩まされる日々を送っていました。
小売業であれば人気のない商品は減産したり改良、廃盤にするなど手の施しようもありますが、学科の場合、教員の雇用問題がからむので簡単にはいきません。
その結果、苦肉の策の常套手段が学科名称変更や再編などの「生まれ変わります」パターンです。
営業をする上で、心から良いと思える商品を売れるほど幸せなことはありませんよね。
ちなみに『正直不動産』の面白いところは、そんな主人公が祟りあって、ウソがつけない体になるというところです。
当然、営業成績は落ちるのですが、次第に顧客から感謝される正直営業にやりがいを覚えてきます。
そうか、俺は嬉しいんだ。
長年営業をやっていて初めてだ、こんな充足感は。
俺のやり方は間違ってなかった。
正直な営業だって、ちゃんと成績を残せるんだ!!
引用|『正直不動産』第22直
Amazonのレビューなんか見ていても、やらせが横行していて正直なレビューを見分けるのが困難です。
「本当に良いプロダクトが、本当に良いと思った消費者による自然な口コミで拡散されていく」のが最高の広告なんでしょうね。
理想の広告
ここで私が思う理想の広告をいくつかご紹介したいと思います。
1.Instagramで紹介されてるセリアの商品
よくInstagramで100均の商品をレビューされている人を見かけますが、あれこそ私が追い求める「本当に良いプロダクトが、本当に良いと思った消費者による自然な口コミで拡散されていく」の代表例。
なぜ自然発生だと言い切れるかと言うと、セリアは一切インフルエンサーマーケティングに広告費をかけていないから。
それどころか、ほとんど自ら販促活動を行っていないのです。
(広告宣伝費・販売手数料に係る費用が売上の1%もない)
このことは「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」で有名な大手町のランダムウォーカーさんがInstagramで解説されています。
つまり、ほとんど広告費をかけずに消費者に満足と感動を提供し、消費者自らが「他の人にも紹介したい!」と思って実際に紹介にいたらしめている、ということなのです。
冷静に考えてみれば、とてつもないことですよね。
その結果、セリアの成長はどうなっているかというと…。
2009年6月に72円だった株価が2018年1月には7,390円にまで高騰し、9年間で約100倍という驚異の成長を遂げました。
現在では株価は4,000円前後を推移していますが、それでも高い成長を維持し続けている優良企業です。
2.ディズニーユーチューバー
私の妻はDオタで、TVよりもディズニーユーチューバーの動画を見ている時間のほうが長いです。
彼ら彼女らの動画を見ていると、少なくともTV通販のようなヤラセ感、言わされている感はみじんも感じません。
それもそのはず、恐らくだれ一人としてオリエンタルランドから広告費をもらって仕事としてやっているわけではないからです。
では、なぜわざわざ動画を撮影し、編集するという手間をかけてまで動画を投稿しているのか?
その目的は、再生回数を伸ばして収益化したいというのもあるでしょうが、それ以上に「ディズニーの素晴らしさを共有したい」というディズニー愛があるのだと思います。
それは収益化ができないTwitterやInstagramでも、無数の投稿があることからも明らか。
ここでも、広告費をかけずに消費者に満足と感動を提供し、消費者自らが「他の人にも紹介したい!」と思って実際に紹介にいたらしめている、というセリアと全く同じ現象が起きているのです。
それにしても、この世でディズニーほどファン経済で成功させている事例はないと思いですよね。
2019年11月に開始したディズニーが提供する映像ストリーミングサービス「Disney+」では、サービス開始からわずか1年4ヶ月で有料会員数1億人の大台を突破しました。
当初掲げていた目標が「2024年までに有料会員数9490万人突破」ですので、いかに世界中でディズニーが愛されているのかが分かります。
3.家電芸人が紹介する家電
TVを見ない私でも「アメトーーク!」だけは録画しています。
その名物企画である家電芸人でオススメされる商品は、心から家電を愛する芸人が本気で視聴者に知って欲しくてプレゼンしているものです。
TVなので案件の可能性もゼロではありませんが、Amazonの商品を紹介する芸人も多いので「さすがにAmazonから広告費はもらっていないだろう」と推測することができます。
ここで取り上げてもらった商品は、広告費をかけずにインフルエンサーに紹介してもらっているのです。
本当に良い商品を追求する開発者にとっては、この上ない喜びの瞬間でしょうね。
4.Netflixのプロダクト・プレイスメント
Netflixの人気ドラマ『梨泰院クラス』で、セロイやスアが使っている折りたたみ式スマホを見て
と思ったのは私だけではないでしょう。
このように、映画やドラマなどのコンテンツに実在する商品や企業を登場させる広告手法をプロダクト・プレイスメントと言います。
先ほどご紹介した『エミリー、パリへ行く』では、とにかく登場人物の服装が毎回オシャレで、そこで使われている衣装の売り切れが続出しているそうです。
実はNetflixはこういった企業から広告料をもらっていません。
あくまで作品との親和性が高いから使用しているだけなのだそうです。
よって、商品をコンテンツに使用してもらった企業は、広告費をかけずに2億人以上の会員に宣伝する機会を得たということになります。
まさに究極の広告!
ユーザ体験を阻害することなく自然に商品を認知し、関心を抱かるプロダクト・プレイスメントは、とても消費者フレンドリーな広告として今後ますます拡大していくでしょう。
5.NewsPicksのオリジナルマンガ最終回後の広告
プロダクト・プレイスメントの弱点に、サービスの宣伝がしにくいというのがあります。
目に見えないものをコンテンツに溶け込ませるのは難しいですよね。
2019年11月にNewsPickに突如として掲載されたオリジナルマンガ『ハードシングス』は、そんなBtoBサービスを効果的に告知した事例でした。
お話の内容はベンチャー企業経営者のリアルを描いたもので、非常に面白く読ませていただきましたが、最後まで読んで株式会社ネットプロテクションズという決済業務をアウトソーシングする企業のスポンサー記事だったということが判明します。
内容的にプロダクト・プレイスメントができなくもないのですが、全5話の中で商品の説明は一度も出てきません。
話の後にこのような告知がさりげなくあるだけ。
しかし、その主張のしなさが、ユーザ体験を阻害せず嫌味なく商品を宣伝し、企業価値を高める効果があったと思います。
実際に、記事のコメントにはネットプロテクションズを絶賛する声が多く挙がっていました。
面白かったです。
スポンサーされていたネットプロテクションズ社の好感度が100xになりました笑
ストーリー内に宣伝が全然盛り込まれてないけど、遊び(クリエイティブ)心あるし、ネットプロテクションズ=イケてる企業だなと認知する事になった。新しい広告のカタチとしておもしろい。
世界観を崩さず、寄り添うだけ。
頭でも途中でも、目的物を遮るから邪魔だけど、満たされた最後に出てくると、好印象。
漫画なのにリアリティがあり面白かったです。
そしてこれ広告でもあるんですね。ド直球の社長が取材されている広告と比べ、嫌な印象がありませんでした。
楽しく読みました。
広告が伝わりにくい世の中になって、こうした「面白さ重視のスポンサードコンテンツは増えていくべきでしょう。
ネットプロテクションズ、しっかり覚えましたし。
などなど。
実際の広告宣伝効果は未知数ですが、このような広告の形が広がってくれると消費者としては嬉しいなと思ったので、理想の広告のひとつとしてご紹介させていただきました。
おわりに
正直、「無料で動画や記事が見たいけど広告は見たくない!」というのは消費者のワガママです。
スポンサーがいなければコンテンツ自体制作できないという内情にも理解を示さなければなりません。
シンガポール在住のファイナンシャル・プランナーの花輪陽子さんも指摘されていますが、日本人は無料でサービスを受けることに慣れ過ぎているのです。
日本の顧客もサービスに対してお金を支払うという海外では当たり前の常識を理解する必要があると思います。
引用|『シンガポールで見た日本の未来理想図』
とはいえ、私を含めそんな消費者が圧倒的に多いわけですから、サプライヤーおよびスポンサーもNetflixのように時代に合わせて広告手法を見直す必要があると思います。
特にベンチャー企業はサービスを認知してもらうために多額のマーケティングコストを掛けて広告を出しているので、厳しい時代になってくることでしょう。
この記事がみなさんの人生のヒントになれば幸いです。
それでは。