『ラストマイル』観てきた
※がっつりネタバレ有るよ。映画を観てからどうぞ!笑
『アンナチュラル』も『MIU404』(いまだにタイトルの読み方が分からない)も面白いそうだな、観たいな、と思いつつ未視聴だったけど、「観てなくても面白いよ!」と友人が教えてくれたので観に行った。
ら、とんでもない映画でした泣
まず友人の言う通り「前の2作を見てなくてもめちゃくちゃ面白い」です。
主要の登場人物(アンナチュラルなら石原さとみと井浦新、MIUなら綾野剛と星野源)ぐらいは知ってたけど、なんならそれすら知らなくても普通に『ラストマイル』として十二分に楽しめる。その上でこの映画の「脚本すご…」と思うところは、知らなくても楽しめるけど、”この2作で出てきた舞台や人物がなかったら、物語が帰結しない”ところなんですよね。アンナチュラルが「解剖医」として、MIUが「警察」として機能していて真相に迫る中、でも最後の選択をする主役はあくまでもラストマイルで出てくる人たち、という構成なのが「前作の視聴に関わらず楽しめる」につながるんだろうなぁと思ってるけど、この脚本を書けるのすごすぎんか…?笑
あとキャスト見た時点で思ってたけど「とても豪華」。
まあ普通に考えて、ドラマの主役級が過去2作品から来て、さらにそれに加えて『ラストマイル』という話自体のメインは別なのでそりゃ豪華にもなるんだけど、個人的に満島ひかりも岡田将生も阿部サダヲもめっちゃくちゃ好きなので、ラストマイルの主要キャストだけでも「観に行こ~!」ってなるのずるいよね~。
ついでに言うと石原さとみと綾野剛もすんごい好きです。まじでなんでわたし前作観てないの??笑
(※ここから本当に内容バレの話するよ!観てない人いないよね?ね??)
内容の話をすると、社会問題として組み込まれている題材が、私たちにはあまりにも(社名すら思い浮かぶほど身近で)痛いところを突かれてるよね。特に今回は焦点が「働いている側の立場」だから、すべての社会人に結構刺さると思うよ…。主軸の話が進む中で、それと並行して描かれる人間性にも心打たれたというか、ドラマをひしひしと感じた。
大手ショッピングサイトの総括の人・役職のある人・派遣の人、運送会社の人、配送業者の人、ドライバー、最後、物を買って受け取る人。
私自身もそうなんだけど、どんな人にも大事にしたい人がいて、大変なことがいくつもあって、それでも乗り越えながら生きているのに、対峙する人が「他人」になった途端に相手のことを考えられなくなるのって薄情だなって思うし、逆に内情を知った途端に情が湧くのも現金だなって思う。正しく努力してきた人が少しでも正当な扱いを受けてほしいけど「社会」に立ち向かう時、一人ではどうにもできないことがほとんどだから、その「他人」とどうにかするしかないんですよね。
この映画はたぶん、現実でその立場じゃなかったとしても、出てくる人のどの立場にも立てる。だからこそ観てる私たちも怒りや悲しみを感じたり、共感したり、ちゃんと感情移入できる。それだけ役者さんの演技がめちゃくちゃに上手いということだと思う。
母子家庭の話、いつ繋がるんだろう?と思ってたけど、最後、届いた「荷物」が爆発しなくて本当に本当に良かった泣 お母さんを喜ばせようとした健気な子供が死ななくて良かった。爆発するかもしれない荷物を一目散に子供から取り上げて、どうにかしようと行動できる勇気ある人が死ななくて良かった。誰かの大切な人が、理不尽にいなくならなくて良かった泣
仕掛けが分かって「ここはこうだからこういう演出」っていう情報もいくつか目にして、今回気づけなかったところに「なるほど!!」ってなりたいので、もう一回観たいな~。
あとはとりあえず、早急にアンナチュラルとMIUを履修します。
「爆弾はまだある」
おまけ EDテーマの話
よねづの『がらくた』、歌詞とMVだけでもギャンギャンに泣いてたのに、映画観た後に聴くと、『ラストマイル』で出てくるすべての人の感情を網羅していて、なに、なんですかこの解釈の鬼は??泣
「いたいのいたいのとんでいけ とんでいけ 明かりを消して」のところ絶対にあの子の心情じゃん泣
「失くしても壊しても奪われたとしても消えないもの」はどこにもなかったね。
失くしたものはなくしたままだし、壊したら壊れたままだし、奪われたら消えちゃうね。でも「二度と戻りはしなくても構わない」から生きていてほしかったね。
毎日生きていて、急に世界や社会の仕組みが変わることはないし、嫌なやつは嫌なままだし、出来なかったことが明日出来るようにはならないけど、上手くできなくていいから「できなかったね」って笑えればいいよって、歌ってくれるよねづ本当に…泣
絶対に今度のツアーライブのチケットわたしにご用意されてほしい泣