zaattimonsterspaw

我が家にはキジ三毛の全盲の猫がいました。大きな目はなかったけれど、表情豊かで賢くて、清楚で健気で、いつも私を愛してくれた彼女を失った悲しみは予想外に大きくて・・・今は静かに彼女の歴史を振り返りながら、それを通じて感じたことを綴っておきたいと思ってます。

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我が家にはキジ三毛の全盲の猫がいました。大きな目はなかったけれど、表情豊かで賢くて、清楚で健気で、いつも私を愛してくれた彼女を失った悲しみは予想外に大きくて・・・今は静かに彼女の歴史を振り返りながら、それを通じて感じたことを綴っておきたいと思ってます。

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最近の記事

ご近所さんに子馬が生まれた!

6月に書いた下書き。 せっかくなので挙げておく。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 職場で昼休みに携帯を見ると近所に住むKさんから着信があった。Kさんは趣味で馬を飼っている。馬と言っても競馬でよく見るサラブレッドのような軽種ではなく、馬車を曳く重種、ガタイの大きな馬だ。 先月初め、馬屋に馬を見に行ったときKさんから、飼っている婆さん馬「小春ちゃん」が月末に出産する予定だということは聞いていたから、着信があった時ピンときた。 子馬が生まれたのだ!!! 昔から馬が好

    • 彼女の最後の日

       今年も冬がやってきた。そして今年1月に死んだ猫Zaattiの1周忌がもうじきやってくる。 あれからたくさんの病気に関する資料やペットロスに関する文献を読んだ。 そうこうして早10ヶ月。 羊毛で作った彼女の人形はリビングに飾っているし、夫の携帯の待ち受けはずっと彼女の写真で変わっていない。 それでも新しい家族を迎えることにしたのだ。 でもその前に、半年間下書きにしてあった彼女の最後の記録をアップしておこうと思う。 ------※読んでくださる方へ、補足----------

      • 巣立ち雛

        ここ最近は家庭菜園に忙しくて、note を見ることもほとんどなかった。自宅に小さいながら畑があって、例年自家用に好きな野菜を種から育てては食べている。 その週末は朝から庭に出てナスや唐辛子などを植えた。 こうゆう日はうちの猫も私について外で土にまみれて過ごす。 土曜日の夕方日没の時分、時間に追われながら畑でナスの苗を植えていた。すると猫が、私の目の前で何かを落として遊び始めた。畑は手抜きのため雑草がボウボウで何を持ってきたのか初めは分からなかった。 パタパタっと小さな塊が

        • 回想その5…粗相と世話焼きをする猫

          可愛げのない話だが、先日死んだ我が家の全盲の猫は外に出ると、メスなのに立ちションをする子だった。勿論、幼い頃に避妊してある。うちの界隈には野良猫が多くて、2区画向こうには猫屋敷(20頭ほどいるらしい)もあるから気にくわない外猫でもいるのだろう、猫の通り道にスプレーすることが多かった。でもそれは大したことない。ちょっと珍しいかなと思うだけ。 一番悩ましかったのは、家の中で粗相をすることだった。 引っ越しを2回したが、粗相するのはキッチンのシンク前の床と冷蔵庫前と決まっていた。

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        • 猫のあれこれ
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        記事

          回想その4....パニック

          先日死んだ我が家の猫はパニックを起こしやすい性格だったと思う。目が見えないからパニックになりやすいとは言い切れないが、癇癪(かんしゃく)持ちだったし、ほぼ聴覚に頼って生きていたから、音にはすごく神経質だった。 また見えないことで危険に気づくのが遅くなることもパニックになりやすい原因だからだ。  最初のパニックは千葉に引っ越しが決まり、荷物を先に送って猫とともに車で移動していた時のこと。 車の中は極力荷物を減らし、猫と猫トイレ、あとは寝袋や身の回りのものだけ積んでいた。長距離

          回想その4....パニック

          回想その3‥‥キャットニップ

          7、8年ほど前からキャットニップを庭で育てている。 始めは外に小さなプランターに植えていた。キャットニップはシソ科で西洋マタタビまたは和名イヌハッカと呼ばれ、ミントそっくりの葉の形した猫の好きなハーブの一つ。ペットショップで売られている木のマタタビは別物だ。あれは山に行くと時々見かけるマタタビ科の蔓性低木で、小さなキウイフルーツのような実ができる。あまり知られてないが、実は食用のキウイフルーツもマタタビ科で、畑にキウイフルーツの木を植えていると猫がその木の下でゴロニャンして

          回想その3‥‥キャットニップ

          回想その2‥‥触れている安心

          私が家にいるときは、いつも隣に彼女がいた。 家の中、どこへ行くにもついてきた。 なぜか夫は、可愛がってくれるけど、餌をくれるけど、ただそれだけの人、ちょっとかわいそうだけど、そうゆう風に見えた。 だから、夫は私が帰宅すると、私の足元で喜びのあまりにクルクル回ってるZaattiを抱えて「ほら、ただいまってしっかり抱っこしてあげなよ」と、私の両手がバッグと買い物袋でふさがっていることなどお構いなしに、彼女への頬ずりを強要してくる。 私がソファーに座っている時、疲れて横になっ

          回想その2‥‥触れている安心

          回想・・・風呂場の扉の前で

          うちの猫も他の家の猫同様、風呂に入っている飼い主を扉の前で待つのが日課だった。 私が風呂場に行くと、彼女は鳴いて私を捜し始める。 風呂場の扉を開けて彼女の名前を呼んでおくと、風呂から上がる頃にはいつも彼女がマットの上にシャンと座っている。寒いのにそこでシャワー音を聞きながら私のあがるのを待っている。 細い前足をぴったりと揃え、長い尾の先を自分の尻から前足に這わせて座る。まるでどこかの和服のご婦人が膝頭から足先までぴったりと揃えて座っているかのような姿で。 飼い主自身は

          回想・・・風呂場の扉の前で

          二番目の猫

          以前、千葉で会社勤めをしていた頃、会社借り上げの一軒家に住んでいた。当時、猫を飼える条件で入居したのだが、動物を増やさないようにと大家と会社に言われていた。大家に言われるのは普通だが、会社に言われるのは私の仕事に関連した理由がある。長くなるのでここでは端折るが、その当時猫1頭で留守番させることが多くて、可愛そうかなと思っていた。飼うなと言われるとなおさらだった。 7月の海の日。いつもうちの猫を連れていく浜辺では、例年初夏には「海の家」開店のための工事が始まって騒々しい。そこ

          彼女の世界と砂浜

          視覚がない彼女は音に敏感で、家の中のちょっとした物音にもびくっとすることが多かった。そのため彼女が少しでもリラックスできるようにと家の中は常にラジオや音楽をかけていた。特に家を空けるときはわずかな時間でも必ずそうしていた。 彼女は若い時とても活動的で、その当時私達が住んでいたアパートの狭いリビングで歩き回ってはテーブルの椅子やドアによく鼻頭をぶつけていた。鼻をちょっと擦りむいたり気が付くとカサブタができたりしていたので、100均でクッションをたくさん買ってテーブルやラックの

          彼女の世界と砂浜

          目のない子猫

          15年前、我が家にかわいい命がやってきた。その子の眼は潰れてしまったから目がなかった。 名前は夫がつけた。Zaatti(ザッティ)と呼ぶ 当時日本映画にかぶれていた夫は「目が見えないこの子は「座頭市」という名にふさわしい」でもかわいい子猫だからZatouichi+Kitty=Zaatti 私が長野の動物病院に代診として勤務していた頃、病院も忙しくなり始める5月、生まれて一ヶ月ほどの野良猫が持ち込まれた。持ち込んだ人の家の床下で見つけたと言う。親は近所を徘徊する茶トラの母猫と

          目のない子猫