劇団きのこ牛乳『鬼跡-キセキ-』稽古場日誌⑩
劇団きのこ牛乳 第13本目公演
『鬼跡-キセキ-』稽古場日誌
「You can't ruin a stew」
10皿目 苦楽
作家さんが完本してくれた。
作品の全貌が、結末が、各キャラクターの行先が見えた。
お疲れ様でした。
皆、どう思ったんだろう。
皆、どう感じたんだろう。
作品が完成して、コレからどんどん作られていく。作っていく。
生みの苦しみを嫌と言う程味わった前作。
今回も、簡単にはいきそうもない。
と言うか、今回も苦戦しそうだ。
考えすぎて、悩みすぎて深みにハマったような前回の経験を活かして、今回はしっかり苦労だけで終わらせたいが、なかなかどうして、難しい役だ。
生みの苦しみは必ずある。
どんな作品でも、どんな役でも、役回りでも。
無から有を作り出すのだ。当たり前だ。
ここに来て、読解すればするほど、この役は深い。深ければ深いほど、その先は暗い。覗いた先は暗さしかない。
稽古では、その先の先まで照らして、全てをさらけ出す。それが稽古だ。
稽古が深みを増す。
苦しみの先にあるのは。
前回を活かして。
