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アマゾンプライムお薦めビデオ④ 159:痛快!坂本浩一監督による隠れた傑作『グッドモーニング、眠れる獅子』『グッドモーニング、眠れる獅子2』とおまけ?としての『ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド エピソードゼロ』

なんというか痛快にして爽快な作品である。かつて我々がウルトラマンや仮面ライダーを熱中して見ていた時、誰がそこにいわゆる「着ぐるみ感」を感じたであろうか。そんなことは子供ながらにも十分に分かった上で、我々はその「着ぐるみ」を「リアル」なものとして見ていたのである。つまりは見る側が単に見るものを与えられるだけではなく、観る側もその想像力を駆使してその作品を観ていたのである。だからこそ、我々はその作品に熱中したし、共感したのである。

そしてその精神は今でも引き継がれている。今回紹介するこの2作品の監督である坂本浩一氏はスタントマン出身でアメリカで名を上げ、パワーレンジャーシリーズの制作にも関わるようになり、監督にまで駆け上がった人物である。その後、日本に戻ってきてからは(今も拠点(というか国籍)はアメリカのようだが)映画版のライダーシリーズからヒーロー戦隊ものシリーズ、果てはウルトラマンシリーズなどを手掛け、子どものみならず大人をもその一度は忘れていた魅力的な世界へと引き込んでくれている。そんな彼がひかりTV配信のオリジナルWebドラマとして、おそらく割と肩の力を抜いて(という言い方をするとひかりTVさんには失礼ですが)作ったのが『グッドモーニング、眠れる獅子』である。スーツアクターの高岩成二氏をスーツアクターとしてではなく素顔のまま主役として起用したこの作品は、好評と反響を得て(というかひかりTVのみの配信と言うニッチな場のみでの放送でもちゃんといいものを作れば評価されるというところにも感激!)、その後、より力を入れての2作目も作られた。そんな作品が今度はアマゾンプライムビデオでも見られることとなり、多くの人からさらなる好評を得ることは間違いないだろう(2作目はまだ有料だが)。3作目はスクリーンで、というのも決して夢ではない話である(というか是非実現してほしい!)。

正直、配信ドラマということもあり低予算であるが故の画面上での安っぽさは否めない。しかし、最初にも書いたように、我々はその安っぽさを、想像力をもって埋めることができるのである。そしてそのための、安っぽさを埋める大きな武器となるのがアクションである。アクションさえ凄ければ、他が安っぽくても我々はその世界に入り込めるのである。

そしてこの作品、アクションはまさに本物中の本物である。なんせ、スーツアクターといういわゆるアクションヒーローの「中の人」が外に出てきているのだから。しかも2作目ではあのケイン・コスギ氏も重要な役柄で相変わらずのキレキレのアクションを披露している。さらに言えば1作目ではいわゆるヒロイン(役柄としてもアイドルとして出演している)でアクションシーンはなかった元日向坂の渡邉美穂氏も2作目では少しではあるが華麗なアクションを披露している。1作目ではアイドルだった女の子が2作目では女優として成長している、という設定なのだが、その成長を「アクションができるようになった」という形で描いている点が何とも憎い。というか恐らく渡邉美穂氏本人も、1作目への出演を機に、アクションがやりたくなったのではないだろうか(事実、1作目と2作目の間に日向坂というアイドルグループから引退している)。坂本監督作品では、以前このNoteでも『ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド エピソードゼロ』を取り上げたが(と思って調べてみましたがこのNoteでは取り上げていませんでした。失礼しました)、坂本監督作品においては、いわゆる一般に言われる「セクシー」とはまた違う形で女性たちがセクシーに、つまりは魅力的且つ魅惑的に描かれている。健康的なセクシーさ、とでも言ったらいいだろうか。今回はその側面はちらりと垣間見えるだけだが、近いうちにまた坂本監督によるガールズアクションものも見てみたい、そう思わせてくれる作品でもある。


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