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11. ジャズにしてロックにしてパンク!『Tokyo Rose』近藤等則&IMA
前回は近藤等則×小唄というある意味異色のアルバムを紹介しましたが、近藤等則の基本はむしろこちらでしょう。1990年発売の近藤等則&IMAのアルバム『Tokyo Rose』です。
まあ、かっこいい。とにかくかっこいいとしか言いようがないのですが、激しさの中に、とげとげしさのなかにやはりクールさが感じられます。個人的な見解ですが、我を忘れて没入するのがロックでありパンクであるとすれば、クールさを保つ、激しくやりつつもそえを俯瞰的にみる視点を忘れないというのがジャズです。そしてその意味でマイルスはエレクトリックスタイルをやっても常にジャズでした。しかし、近藤氏はちょっと違います。マイルスよりももう一歩、あるいは一歩以上踏み込んでいます。クールでありつつ、つまりはジャズでありつつ、そのクールの壁を越えている、ロック側に、パンク側に一歩も二歩も踏み込んでいるのです。そしてその結果、「かっこいい」のです。
と、このアルバム、というか「近藤等則&IMA」名義のアルバムはその熱い近藤等則、ジャズ化ロックかパンクかなんてジャンルはどうでもいい、というその熱さを感じたい人には超お薦めです。是非お聴きください!