「Sanrio Virtual Festival 2024」終了!
まだ、3月24日、25日にタイムシフト放送があるようだが、一応今年の「Sanrio Virtual Festival 2024」は3月17日をもって終了した。すべてを見たわけではないが、やはり今年もキヌのパフォーマンスは最高だったし、CAPSULEのライブも圧巻だった。そして文字通りバーチャルピューロランドを乗っ取った「ぽこピー×狸豆建設」もすごかった。
私が買ったチケットはクリエイターパフォーマンスのみが視聴できるチケットで、これは主にクリエーターたちがサンリオのキャラクターたちを使って、自由にバーチャル空間を演出するものであった。時間こそ短いが、みな見ごたえのあるものであった。そう、「見ごたえ」と書いたが、まさにこれらはVR空間に入り込んで、そこに現れる360度の映像を「見る」ものであった。その意味では一種の3D映画と言ってもいいであろう(ここでは「パーティクルライブ」という言い方で統一されたいたが)。唯一の例外はあの我らがアイドルクロミ様をフィーチャーした「orange & MIRA_sk」による作品で、そこでは実際にスティックを持ってドラムをたたいたり、銃を持って的を撃ちぬくというゲーム性のある演出があった。体験型か、鑑賞型か、そしてその両者の組み合わせか、これがこれからのVR体験の基本形となってくるであろう。そしてその基本形をこの今年で3年目となる「Sanrio Virtual Festival 2024」は作り出してきたと言える。
それはまさにショーを見て、キャラクターとも触れ合って楽しむという、実際のサンリオピューロランドの再現でもある。現実では体験できない演出もあるという点で、それ以上であるということもできるだろう。しかし、人間はやはり欲のある生き物である。1対1のコミュニケーションというものはまだここにはない。キャラクターと握手をしたりハグしてもらったりはまだできない。これがこの手のVRエンターテイメントの今後の課題となってくるだろうか。
VRチャットにおける基本概念として「インスタンス」というものがある。サーバーの関係上、一つの空間にアクセスできるのには人数制限があり、それを超えた場合は、同じ世界だが、また違う空間(部屋)が作られるという仕掛けである。この制限がある以上は1対1のコミュニケーションというものはどうしても難しい。一体多のコミュニケーションとならざるを得ない。私はあなたを見ている、だが、あなたには私は見えない、という問題である。そしてその状態に人は満足できない。人はあこがれの対象を見ると同時に、その対象からも見られたいのである。もちろん認識されることはないだろう。しかし、それでもいいのである。自分はあの憧れの人に見られるところにいた、というだけでも満足なのである。
と、不満?を書いたが、それはそれだけこのイベントが素晴らしかったし、今後に期待しているからである。もしかしたらファンクラブ限定、参加人数限定(参加日時の指定)などの形でこの問題はクリアできるかもしれない。とにかくそれも含めて、こんごのサンリオ及び他社の動きには注目である。