XANAの現在(と期待)
メタバース「XANA」の土地(ランド)を購入したのはいつのことだっただろう。はっきり覚えていないが、もう2年ぐらい前(少なくとも1年半は前)ではないだろうか。
もちろん今でも土地は持っているし、ワールドも作っている。しかし、メタバースとしての「XANA」が順調に軌道に乗っているかというとそうとは言えないのが正直なところだろう。本来、というか当初の予定であれば、既に今頃はVRとしてのメタバース空間が完成していたはずである。
しかし、だからと言って決して停滞しているわけではない。恐らく「XANA」が目指しているのは単なるメタバース空間の作成ではなく、そこに「分散型自律組織(DAO)」を構築したうえで、それを経済的にも軌道に乗せることである。なお、DAOについては次の記事が比較的わかりやすい。
もちろん、ユーザーとしても、自分自身がDAOの構成員の一人となり、自分の活動が多少でも利益として還元されるのであれば、これ以上にうれしいことはない。しかし、まずはその「場」がなければ始まらない。「XANA」では現在「XANA:Builder」というワールド作成キットを公開しており、それを使ってワールドを作り、それを公開することもできるようにはなっている(しかし、まだ購入した自分の土地の上での公開ではない)。しかし/しかも、そこでつくったものがきちんと問題なく公開できているかというとまだそうでもないのが現状である。現時点ではワールドを楽しむためには、基本的に、①スマホアプリをスマホ(又はタブレット)にインストールする方法、②PCアプリをPCにインストールする方法、③Webブラウザでアクセスする方法の3つがあるが、私が作ったワールドである『North End SoundPark』がかろうじて動く(正しく再生される)のはPCアプリのみである(しかし、それでも私のもう古い型となったipadではすぐに落ちてしまう)。Youtube動画を再生するワールドなので負荷がかかるからというのは理解できるが(しかし、例えば「STYLY」などではこの問題を軽々とクリアーしている)、これでは、見てくれる人、来てくれる人がどのぐらいいるかは全く期待できない。つまり、「XANA」の考え方、理念に賛同し、参加しようとしても、いまだ十全な参加自体ができないというのが現状なのである。
しかし、それも後一歩、というところまでは来ているだろう(と信じたい)。特に期待したいのは先に挙げた③のWebブラウザ版である。ここで個々人が作成したワールドが安定して楽しめるようになれば、利用者数も急速に増えるであろう。恐らく今の「XANA」がライバル視しているのは「ZEPETO」であると思われるが、同じ路線では後発のものに勝ち目はない。「ZEPETO」は基本的にスマホユーザーとターゲットとしている。しかし、メタバースが本当にメタバース、没入空間として楽しめるのは大画面モニタに接続したPC(特にゲーミングレベルのPC)であり、VRデバイスなのである。まずはそこをしっかりと実装すること、そしてユーザー(=ファン)数を増やしていくこと、そしてそれをDAOへとつなげていくこと、それを「XANA」には強く期待したい。「XANA」にとっても今年が勝負の年であることは間違いないであろう。