経営者スタート時の苦労したことについて
横浜のベンチャー企業を退職し、父の病気をきっかけに、
経営者となることになりました。
ただ、経営者といっても、
当時、父は一人で全ての仕事をしていました。
その父が倒れて言葉も不自由になり、話できない状態なので、すべて手探りで初めて行きました。
ただ、事務所はぐちゃぐちゃで足の踏み場がないほどいろいろなものが散乱している状態、車も同じ状態、車をぶつけることなんてなかった父でしたが、車も所々ぶつけた跡が。
まずは掃除から、たくさん捨てましたwww
ただ、困ったのは、製品のカタログやマニュアル、顧客名簿、工具など、仕事をする上で、必要なものが見当たらないことでした。
携帯電話が1つありましたが、電話帳登録は0件。
全ては言葉は喋れなくなった父の頭の中・・・笑
これはしょうがない。やれることを1つ1つやろうと。
電話がかかってきて、お客様と認識するところからスタートしました。
1つ1つ顧客管理表つくったり、マニュアルをメーカーさんから取り寄せたり、と。お客様とわかったところから挨拶に行ったり。
また、修理のご依頼も多々ありましたが、券売機は全く触ったことがなかったので、お客様のところにいって、必死で覚えることをやっていました。
また、中古機も多少置いてあったので、マニュアルと実物を見ながら、覚えていきました。
失敗もたくさんしました。修理にいって、機械に止めを指してくるとか、、、涙
土日も、昼も夜も関係なく、そんな日々を懸命にこなしながら、覚えていきました。
そんな中、売上がまったくあがっていかないことに気付き始めます。。。
理由を調べていくと、
まず、超大得意のお客様の会社が倒産しており、売上の7割がなくなっていたこと
そんな中、メインメーカーのクボタさんの大阪本社に挨拶にいくと、クボタさんは券売機事業を撤退することがわかりました。
大きなお客様を失い、メーカーも失っていました。
またそんな時にレジ業界から激安ネット店舗が参入してきて、業界の金額を大幅にさげて市場を壊しにきていました。
このときは、さすがに、どうしたものかと悩みました。
結果、自分自身もたくさんの葛藤を抱えるようになりました。
何のためにやっているのか? 何のためにやるのか? なんでこんな目に?とか、たくさん考えるように。。。
会社はもともとマイナス。赤字状態。
挽回しようにもメーカーいない、大型顧客もいない、価格は混乱期の状態でどうしろと・・・・
ちょっとその頃は、おかしかったですね。すごく怒りやすくなって。。不安でしょうがなかったんですね。思い返すと。
でも、その状態を救ってくれたのは、地元の経営者団体である宮城県中小企業家同友会の先輩の経営者の方々でした。
自社や自分の状況を聞いてもらったり、アドバイスをたくさんいただいたり、もっと深く考えられるように、たくさんの問いをくれたりと、
正直、そのおかげで、少しずつ上向いてきたと思っています。
同友会では、主に、自分のマインドや考え方を正してもらい、知識情報を学ぶきっかけをもらえたと思っています。
ここでのたくさんの出会いが、変わっていくきっかけとなり、この苦しい状況から抜け出す一歩になりました。
ここでも実感します。
自分は本当に人に恵まれて、育ててもらってきています。
周りの環境があるおかげで今があるなとより実感しますね。
だからより感謝の気持ちも強いし、逆に周りの人にもたくさん何かをしたいと思っています。
恩返しも大事ですが、恩送りも大事だと思っているので。
恩返しは、自分がより成長することで。
恩送りは、たくさんの人に喜んでもらえる、たくさんの人を幸せにできる会社にすることで。
と考えています。