男女の物語(国際版)#5: 「「舞姫(Die Tänzerin:森鷗外)」は、国費留学生 太田豊太郎の何を愛したか?」
今回は「「舞姫(Die Tänzerin:森鷗外)」は、国費留学生 太田豊太郎の何を愛したか?」について取り上げてみたいと思います。明治19年(1885)の国際恋愛のお話です。
この話は、国費留学生 森鷗外さんが1884年から4年間ドイツへ医学を学ぶために留学したときの体験がもと、つまり実際にあった話と思われます。本人は物語の中で「太田豊太郎」さんとして投射されています。
「舞姫(Die Tänzerin)」エリスさんとは、恐らくは実在の「エリーゼ・ヴィーゲルト」さんと言われています。出会ったときの職業は恐らくは「舞姫 =Dancer = Die Tänzerin(定冠詞 女性1格にて、女性のダンザー)」ということになっています。
この話は「舞姫(Die Tänzerin)」として1989年に映画にもなっています。
当時のベルリンでアジア人はほとんど見くことはなく映画のなかでも「太田豊太郎」さんが歩いているのをみて「モンゴル人(つまりあのジンギスカンの兵士のイメージ)が歩いてる」という台詞が出てきます。
そんな、番外地の果てのどこにあるか分からないアジアから来た人物「太田豊太郎」になぜこのドイツ人女性 エリスさんが恋に落ちたのか?
と、考えたことがありませんか? 47的には確かにふしぎ~とも思っていました。
彼氏の顔が好みだったから? 彼が優しかったから? などなど...考えを巡らせますが、想定された回答が見つかりました。
それは意外なところ(?)にありました。
回答は小笠原 能二さんが書いた「30日で学べるドイツ語文法」の「まえがき」にありました。長くなりましたが、回答です。
回答: エリスさんが恋に落ちたのは「太田豊太郎(森鷗外さん)が話す、きれいなベルリン訛りのドイツ語」ではないか? とこのことでした。
では、当時の「きれいなベルリン訛りのドイツ語」は何を意味するか?
ドイツ人女性 エリスさん(ベルリン出身ではない)的には...なんか、欧州人ではなさそうだけど、ベルリン訛りの男性なら
当時のベルリン:
*生活水準が高いので、職業のレベルも収入も高い人々がいる
*高学歴で、国を動かしている人々がいる
のうちの一人? = 旦那にしても、生活が安定しそう
と考えて、恋に落ちたのではないか? と言うことが考えられるとのことでした。
おぉ~ なるほどでした。
結果「訛り」は思っているより大切ということが分かりました。なまり次第で「カッコイイ」彼氏、彼女がゲットできるかもしれません。
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