生きる屍が満月の日に幸せになる覚悟を決めた話。#0004
第四話
ああ。そうだよ。
よくわかったね。
ところで、お兄さんも
訊きたいことがあるんだけどいいかな?と
少女の目線に合うよう少ししゃがみながら訊いた。
すると、少女はひまわりのような笑顔で
うん!いいよ。何?と答えてくれた。
あのね、お兄さんこの本の著者の女性のファンなんだ。
そして、この本の中に出てくる著者さんの娘さんが
まるで君のことのような感じがしたのだけど……。
ここに出てくる子って君だよね?違うかい?
と僕が訊くと、少女は少しバツの悪そうな
照れたような顔をし、うつむきながら答えた。
そうだよ。
でもよくわかったね。
この土地に来た作家さんで
わかったのはお兄さんだけだよ。
決め手はなんだったの?
ええ!!そうなのかい?
それはびっくりだ。
そうだなぁ……。
しいていうなら、ボクのイメージと
君と会った時の様子が一致していた。
ということかな。
へーー。そうなんだ。
ということは、お兄さんは
男性には珍しい「超感覚派」ね。
だったらこの町を救ってもらえるかも。
お兄さん、頼ってもいいですか?と
世界中のピュアさを集めたような顔で
ボクにそう言った。
こんな顔をされてNOと言えるわけもなく、
何をすればいいのか聞く前にいいよ。と答えていた。
つづく
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はじめましてたかはしあやと申します。
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このままだと止めないと
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