リモートワーク禁止のplaygroundが、たった2週間でリモートワーク先進企業に変貌できた理由
playground では「Dive into playground - 文化祭のように熱く働こう」をValueに掲げ、「個ではなく組織力で勝つ」ための文化醸成やルール運用を大切にしています。働く環境においては、仲間と一緒になって熱く仕事に打ち込む、文化祭のときのようなコミュニティづくりを目指して対面でのコミュニケーションを重要視してきました。そのため普段は通勤電車の利用回避を推奨(徒歩20分内居住者に対して家賃の半額を補助)したうえで、リモートワークを原則禁止しています。
しかし、昨今の社会情勢を考慮し3月2日より、徒歩通勤の健康な社員を除く、電車通勤者全員に対する「出社禁止令」を発令しました。
施行から約2週間余り、当初は初めてのリモートワークに戸惑う私たちでしたが、日頃の培った団結力を活かした高速PDCAで働く環境品質を一気に向上。既にインターン生含めた全員がリモートワークに対応し、「あれ、ずっとリモートワークでも大丈夫じゃない?」という声が大勢を占めるところまで来ました。
総務省の「平成29年通信利用動向調査報告書(企業編)」によると、リモートワーク導入企業13.8%のうち、従業員の80%が利用している企業は0.6%とのこと。私たちもようやくリモートワーク先進企業に仲間入りができたようです!
そこで、時期尚早かもしれませんが、「リモートワーク禁止のplaygroundが、たった2週間でリモートワーク先進企業に変貌できた理由」をテーマにplaygroundの取り組みをご紹介したいと思います。
実績)電車通勤者のオフィス出勤時間が95%→5%に!
playground では従来、職場はお金をもらうためだけの場ではなく、人生の大事な思い出の一つであり精神的満足を得るためのコミュニティとなるべきであるという考えに基づき全員が毎日顔を合わせることを大切にしてきました。結果、近年流行しているフリーランスの採用やリモートワークは原則(*1)として行わず、正社員が毎日朝から晩まで同じ空間で働き、ときには一緒にランチや夜ご飯に出かける、昭和の大企業のような日常を過ごしてきました。
そんななか発生したコロナウイルスによる非常事態を受け、playground では「感染者の拡散リスクを最小化する」という企業の社会的責任を果たすことを優先。従来の playground の方針とは真逆となる「電車通勤者は出社"禁止"」(*2)という強いメッセージとその実現のための多くの施策を打ち出しました。
この結果、対象者のオフィス出社率は従来の95%から5%にまで急減。オフィスが賑わうリモートワーク劣等生から、従業員の80%がリモートワークを利用するリモートワーク優等生へと変貌を遂げたのでした。
*1... 従来より疾病対策として、初期症状での有給取得やリモートワークは推奨されてきました
*2... 電車通勤者は理由がない限り出社禁止。対外会議もリモート会議の打診を義務化。
気づき)「リモートワーク禁止」という素地があったから「出社禁止」と言い切れた
今回、コロナウイルスの件を受け、多くの会社が対応を発表しています。
そのなかで目立つのが「リモートワークの"推奨"」という一文。実際には、大企業を中心に少なくない会社で「自主的な出社」や「顧客訪問の増加」といった事案が発生し、感染対策が有名無実化しているケースが散見されます。
このような状態となってしまう背景には「オフィスでなければできない仕事」の存在があると思います。このような業務が少なからず存在している会社で、責任感が強い社員ほど多少の咳や熱があっても満員電車に乗って出社を続けざるを得ない状況となっているのではないでしょうか。
playground は、正社員の約4割の社員が住宅補助制度を利用しオフィス近辺に居を構えています。今回、電車通勤者の出社禁止を発令して気づいたのは「意外とみんなリスクなく出社できる」ということ。結果、現在も約3割の社員が毎日出社し、オフィスでなければできない仕事を分担することで「充分に業務が回る」状態が自然と実現されています。
新施策)リモートワーク"前提"の職場に全面切り替え
今回、リモートワークを導入するにあたって最も意識したのは「出社前提」という業務設計から「リモート前提」に完全に切り替えることでした。従来のように出社前提でリモートワークを導入するとどうしても物理的にいる人同士が盛り上がってしまい、リモートで仕事をしている人は疎外感を感じざるを得ません。そこで playground ではリモートを前提に全ての働く環境を再設計することにしました。
主な施策をご紹介させてください。
<リモートワーク補助制度の新設>
リモートワークに必要なヘッドセット・スマートフォンスタンド等の機材購入に対し、インターン・業務委託を含む全員に1人1万円を補助。全員が充分に充分な音質でコミュニケーションができる、快適なリモート環境を整備しています。
<ZOOM上に24hのリモートオフィスを構築>
一般的な「会議のときだけZoomを開く」という環境ではリモート勤務者は一日誰とも顔をあわせなかった、という状況に陥りがちです。
playground では、常時オフィス内の風景を映し続ける「Office 24」というZOOM上のミーティングルームを作り、出社したら全員がカメラONの状態でアクセスすることを義務付けました。また、このルールをオフィス勤務者にも適用することで、「毎日、全員が顔をあわせる職場」をリモート下でも実現しました。
<会議では全員がZOOMに接続>
リモート参加者を含む会議で必ず発生するのが「会議室 vs リモート参加者」という構図です。物理的に距離が近い人は表情がわかり音も聞こえやすい一方、リモート参加者は誰が話してるのかもわかりづらいため、どうしても物理参加者が優位な「会議内格差」が発生してしまいます。
playground では、物理的に参加しているメンバーも含め、会議参加者全員がカメラONの状態でアクセスすることを義務付けています。これにより全員がオンラインという同じ条件で会議を行うことができます。
<Slackに、remotework_knowledge チャンネルの新設>
高速でPDCAを回し、会社のリモートワーク偏差値を高めるため、slack上にリモートワークで役立つノウハウを共有するチャンネルを立ち上げ。ZOOMの便利な機能を共有したり、最適な機材を紹介し合ったりと意見を交わしながら一緒にリモートしやすい環境を作り上げています。
この場で出た新しいルールや知見は Google Docs 上の「playground リモートワーク規則」に即時反映され、高速での偏差値向上を支えています。
実態)リモートな1日
【出勤】
出勤したらジョブカンに打刻し、ZOOM上のオフィス空間「Office24」にアクセス。いつものオフィスと同じように元気な「おはようございます」という挨拶をして一日がスタートします。ZOOMで出社すると普段と違って全員の顔を見て挨拶ができるので、とても新鮮な気持ちになりますね。
10:30になったら朝会開始。オフィス勤務者はいつもと違って会議室に移動せず、全員自席でモニター越しに参加します。
【業務時間】
業務時間中も全員ZOOMに接続。普段はみんなマイクをMuteにして音楽を聞いたりしてますが、音だけは聞こえるようにしているのでいつもどおり気軽に声をかけられます。
▲執務室内の端末では全員の顔がモニター写っており、そのまま声をかけることも出来ます
【お昼休み】
お昼休憩はビデオ停止やルーム退出しがちですが、それぞれ「バーチャル背景」を使って席を外します。個性が垣間見れます(笑)
【会議】
物理的な会議室毎にZOOM上に専用ミーティングルームを構築。リモート参加者が一人でもいたら全員がミーティングルームにアクセスし、「全員オンラインミーティング」とすることでリモート参加者との格差の発生を防止。
Google Docs等の同時編集機能を駆使し、ホワイトボードなども代替します。
▲物理的に同じ空間に居ても全員がカメラに繋がっています
【退社後】
一日、仕事をやり切ったあとには ZOOM が終わると思いきや....『オンライン飲み会』や『ゲーム大会』が開始することも。仕事から吹っ切ってそのまま飲み会に移動してしまうというところもplaygroundらしさの一つです。
▲徒歩通勤者が4割を占めるので普段とあまり変わらない風景(笑)
以上、playgroundがリモートワーク先進企業になるまでの取り組みをご紹介いたしました。今後もチームの結束を維持するための工夫を凝らし、リモートワークの質を向上させていきます。
playground では社会の一員 そして、スポーツ・エンターテインメント業界の一員として、感染拡大抑止に最大限協力しながら、仕事効率を落とさないこと、及び、合理的な範囲で消費活動を楽しむことで経済を回すことに寄与していきたいと考えています。
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