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「物語を共有する」即興演劇研究会レポート
今回から初参加の人もいたので、前回の復習が中心。ウォームアップのこととか、身体で物語る可能性とか。
新たにやったのは、7レベルテンション。身体のテンションを7段階に分けたもの。それぞれのレベルの名称には諸説あるが、ルコックなどのフィジカルシアター系列では結構有名な思想。
ここで大切なのは、テンションと感情は違うということ。テンションは英語で「緊張」のことだが、身体の緊張度と感情はマッチしない。
例えば、6のpassionate(僕らはpanicとしていた)は「爆弾だ!逃げろ!」ということもあれば「ヨン様に握手してもらっちゃった!」ということもある。この時の身体の緊張度は同じだが、感情は別だ。表情ではなく、身体から入ることでよりシンプルになり、感情はフリーになる。
とはいえ、身体がそもそもキャラクターや感情を含んでしまっていることもある。顔を少し下に傾けると、何か嫌なことがあったかのように見えるし、歩き方がプラプラしてるとルーズな人に見える。これはキャラクターや感情を示すことになる。大概無意識でやってしまってることだが、そういったことにも一つ一つ気付いていけることで、観客と共有する物語を作ることが出来る。
言葉を使うことも必要なのだが、これは僕にとって一番最後にくるもの。まず身体があるから、見えるから、お客さんは何かを期待する。言葉はそれに応えるもの。言葉が先走ると、ただ説明や洒落を聞き、お客さんはついていくだけになってしまう。演者が面白ければ、それでも楽しいものになるのだが、それは最も簡単な方法だと思う。
言葉を使うのは最も楽な表現方法であり、だからこそ陳腐にもなってしまう。僕らはなるべく身体を使い、お客さんとその瞬間に生まれている物語を共有したい。そのために細かい訓練をする。僕ら演者が細かく見れれば見れるほど、お客さんもそういう見方をしてくれるから。