プレイ・ジェネラリスト(仮)

人間にとって、特に子どもにとって遊びは必要不可欠。冒険遊び場(プレーパーク)を中心に子…

プレイ・ジェネラリスト(仮)

人間にとって、特に子どもにとって遊びは必要不可欠。冒険遊び場(プレーパーク)を中心に子どもの遊び環境づくりに長年従事。現在はフリーランス。スペシャリストよりはジェネラリスト。体系だってなくとも、とりあえずアウトプットするための場としてのnote。

最近の記事

プレーリーダーって何をしている人? 2/

プレーリーダーが実際に環境づくりとしてやっていることを、私のこれまでの経験をもとに順不同で書き連ねています。 以前の記事はこちらから。 プレーリーダーって何をしている人? 1/  【環境整備に関すること】   《場を開く・設える》   《つくる》   《調達する》   《危険を管理する》   《場を閉める》 【子どもとコミュニケーションをとる】冒険遊び場は子どもの遊び場であり、居場所です。子どもに選ばれる場所となるように、子どもとコミュニケーションをとることはプレーリーダ

    • プレーリーダーって何をしている人? 1/

      プレーリーダーは冒険遊び場において、子どもがより自由に遊び、育つことのできる環境(遊び場)づくりに従事する人のことを言います。 (近年、それ以外にもプレーリーダーと呼ばれる人が出てきていますが、それについては後ほど書きます) 子どもは生来自ら育つ力を備えており、そのための本能的な行動が遊びなのですが、現代では子どもの成長にとって十分な遊び環境が子どもの身近な場所にないことが多いです(あったとしても、様々な大人の理由で使わせてもらえない)。そのため、子どもには遊び場が必要だと

      • 日本冒険遊び場づくり協会さんが、『問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション』の著者で京都大学総合博物館 准教授の塩瀬隆之さんをゲストに、学びと遊びの関係性を考える学習会を開催されます。これは楽しみ。 https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01ip2y11bkf8v.html

        • 「子どもは放っておけば勝手に遊ぶ」と言うが、生まれてから様々なことを許されずにきている現代の子どもたちと、たまに怒られたぐらいで自由に遊んで来れた世代とでは、子どもを取り巻く環境には天と地ほどの差があります。スタート地点が全く違うのです。

        プレーリーダーって何をしている人? 2/

        • プレーリーダーって何をしている人? 1/

        • 日本冒険遊び場づくり協会さんが、『問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション』の著者で京都大学総合博物館 准教授の塩瀬隆之さんをゲストに、学びと遊びの関係性を考える学習会を開催されます。これは楽しみ。 https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01ip2y11bkf8v.html

        • 「子どもは放っておけば勝手に遊ぶ」と言うが、生まれてから様々なことを許されずにきている現代の子どもたちと、たまに怒られたぐらいで自由に遊んで来れた世代とでは、子どもを取り巻く環境には天と地ほどの差があります。スタート地点が全く違うのです。

          数字を把握するー『子どもの自殺者数』

          不定期で子どもの遊びや育ちに関係する数字を調べるシリーズ。 今回は子どもの自殺者数についてです。 客観的なデータを扱いますが、それでも気分が悪いと感じる方は、そっとページを離れてくださいね。子どもに関わる仕事をする上では、外してはならない情報だと考えて取り上げます。 そして、この時期にこの数字を取り上げることには意図があります。 今年は新型コロナウイルスの拡大のため異なりますが、統計上、通常夏休みが終わり新学期が始まる9月1日が1年で最も子ども、特に中高生の自殺が多い日なの

          数字を把握するー『子どもの自殺者数』

          数字を把握するー『児童館』

          (画像引用:厚生労働省) 不定期で子どもの遊びや育ちに関係する数字を調べるシリーズ。 今回は児童館の数について。 児童館は法律上、児童福祉法に定められた14種の児童福祉施設の中の児童厚生施設の一つに位置付けられています。児童福祉法が制定されたのが1947年(昭和22年)で、その時から定められているので70年以上の歴史があることになりますが、2018年(平成30年)10月1日時点で、全国に4,477の施設があります(出典:厚生労働省の社会福祉施設等調査)。 児童福祉法では

          数字を把握するー『児童館』

          冒険遊び場(プレーパーク)に関する書籍紹介

          (紺色らいおんさんによる写真ACからの写真 ) これまで冒険遊び場について紹介してきましたが、もう少し自分で調べてみたいという方向けに、冒険遊び場に関する書籍をご紹介します。 すでに絶版になっている本も多いですが、各自治体の中央図書館のような大きな図書館であれば借りられるものもあるので、チェックしてみてください。 【まずはこの辺りから】『冒険遊び場がやってきた!―羽根木プレーパークの記録』編者:羽根木プレーパークの会/初版:1987年4月 1979年に日本で初めて開園し

          冒険遊び場(プレーパーク)に関する書籍紹介

          冒険遊び場(プレーパーク)とは②

          以前、冒険遊び場(プレーパーク)の説明を試みました。 以下、まとめを再掲してみます。 「子どもの「やってみたい」という気持ちを刺激し、子どもが今その時を思うまま、ありのままに自由に遊び過ごすことができるように環境づくりをしている、主に屋外の開かれた場」のことで、 子どもにとっての遊びの重要性を理解し、子どもの気持ちに寄り添う大人を中心に、住民参加型で運営されていて、 子どもの力でその場に変化を加えることができるようにした上で、様々な道具・工具や素材を用意している場です。 そ

          冒険遊び場(プレーパーク)とは②

          数字を把握するー『地域子育て支援拠点』

          (画像引用:厚生労働省 地域子育て支援拠点事業実施状況)                             不定期で子どもの遊びや育ちに関係する数字を調べるシリーズ。  今回は、地域子育て支援拠点の数について。  乳幼児の子育て中の方は馴染みがあるかと思いますが、地域の身近な場所で親子の交流や育児相談、情報提供などを行う場所のことです。  法律的には、児童福祉法の第6条の3第6項(この法律で、地域子育て支援拠点事業とは、厚生労働省令で定めるところにより、乳児又は幼児

          数字を把握するー『地域子育て支援拠点』

          ゆたかさって、自分の意思で選ぶこと ≒ やりたいことをやること

          ( acworksさんによる写真ACからの写真) note公式で新しい投稿コンテストのお題「#ゆたかさって何だろう」が流れてきたのを見て、すぐに思い浮かんだのは「自分の意思で選ぶこと」だった。そして、それは「やりたいことをやること」とも言い換えられる、というか、それが評価指標になる。 私は「自分の意思で選ぶこと≒やりたいことをやること」が多ければ多いほど ゆたかだと思う。 それは、自分の人生を主体的に生きているということだから。 例えば仕事。最初から自分のライフワーク

          ゆたかさって、自分の意思で選ぶこと ≒ やりたいことをやること

          冒険遊び場(プレーパーク)とは

          「子どもの「やってみたい」という気持ちを刺激し、子どもが今その時を思うまま、ありのままに自由に遊び過ごすことができるように環境づくりをしている、主に屋外の開かれた場」 冒険遊び場を端的に説明するのは難しいのですが、ぎゅっと凝縮すると、今の私ならこのように表現します(でも、記事を書きながら、まだまだうまく表現しきれていないとも感じているので、折を見て修正するかもしれません。ご了承ください)。 その②書きました。 子どもが自由に遊び過ごすことができない社会普通の公園や屋外施

          冒険遊び場(プレーパーク)とは

          数字を把握するー『学童保育(放課後児童クラブ)』

          (ののりりさんによる写真ACからの写真)  不定期で子どもの遊びや育ちに関係する数字を調べるシリーズ。
  本日は、学童保育(放課後児童クラブ)について取り上げます。このコロナ禍で、保育園と共にその存在が重要視されるとともに、職員の過酷な勤務実態・待遇もニュースで取り上げられていますが、全国にどの程度の数があるのでしょうか。  データの出典は、厚生労働省の「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」の令和元年のものです。毎年12月にその年の5月時点での実態が発

          数字を把握するー『学童保育(放課後児童クラブ)』

          遊び読書記録ー『僕は君たちに武器を配りたい エッセンシャル版』

          bBearさんによる写真ACからの写真 読んだ本をアウトプットする+専門と絡めて「遊び」の視点からの読書記録。 今回読んだ本は『僕は君たちに武器を配りたい エッセンシャル版』。 前置き 著者は瀧本哲史さん。東大法学部卒業後に同大で助手を経たのちに、マッキンゼー&カンパニーでコンサルタントに。独立後は経営コンサルタントとして企業再生などに携わる傍らで、エンジェル投資家として活躍。京都大学産官学連携本部 イノベーション

          遊び読書記録ー『僕は君たちに武器を配りたい エッセンシャル版』

          数字を把握するー『こどもの数』

          (ナンバーさんによる写真ACからの写真 )  不定期で子どもの遊びや育ちに関係する数字を調べるシリーズ。  本日5月5日のこどもの日に因んで、今回は「こどもの数」を取り上げます。  毎年、こどもの日に合わせて総務省が公表している(5月4日に出されます)「我が国のこどもの数 -「こどもの日」にちなんで- (「人口推計」から)」を当たります。  児童福祉法では児童は18歳未満で、その他の法令でも18歳未満としているものが多いですが、この統計ではこどもは15歳未満として集計され

          数字を把握するー『こどもの数』

          内省を促す#私を構成する5つのマンガ

          実は大の漫画好きなプレイ・ジェネラリスト(仮)です。 以前から記事のネタとして漫画レポートは考えていたので、そのトライアルとして、今回のお題に乗らせていただきます。 ①『ブラックジャックによろしく』、『新ブラックジャックによろしく』作者:佐藤秀峰 研修医の斉藤英二郎が主役の医療現場の現状を描く漫画です。 文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞したり、妻夫木聡主演でテレビドラマ化もしました。 この主人公の斉藤英二郎が、いわゆる病院の現場では異端児的な存在で、患者の命を救い

          内省を促す#私を構成する5つのマンガ

          「危機的状況における遊び」:子どものくらしに関わる人のガイド

          (画像引用:IPA 日本支部「危機的状況における遊び 子どものくらしに関わる人のためのガイド」) 子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)をご存知でしょうか。 子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約で、1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本も1994年に批准しています。 子どもの権利条約はまた改めて記事にしたいと思いますが、前文と54の条文からなり、その31条に遊びに関する権利が記されています。 第31条 1.締

          「危機的状況における遊び」:子どものくらしに関わる人のガイド