【一首一句 その七】川の流れのように

【本日の一首】
瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ(詞花集、恋上、228)

(鑑賞)
前半は自然の描写、後半は岩によってせきとめられ別れることになったとしても、会いたいよという人の心を詠んだ歌。
最初「〜を〜み」という文法よくわからなくて、どうしてそうなったんだろうって思ったものですけどね。
もしかしてこれ元々方言だったりしたのかな。
百人一首の中(77番)でも崇徳院が詠んだ印象的な歌として知られていますね。
タイトルにはあの曲を入れましたけど、やっぱりどこかしら影響関係にあったりするんじゃないかしら。

【本日の一句】
鰆出づ滝川下る海辺にて

瀬をはやみの句を踏まえて、鰆が出てきたけれどもその水は上流の滝川から下ってきたもので、その水の出所と行く末について詠もうしたけど、って感じのおそまつな句です。方丈記の一節を思い出したりしながら作りました。

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