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商業主義への憧れをひた隠すカウンターカルチャー

2019/05/24(Fri.)

スケートボードやヒップポップ、パンクといったストリートカルチャーは体制へのカウンターとして考えられることがありますが、カウンターカルチャーも制度化して体制側になります。例えば「スケーターとはこうあるべきだ」といった作法の成立は、制度化されたカウンターカルチャーを表しているようです。そんな状況にモヤモヤしていました。
ちょうどそんなタイミングでヒップホップの研究者の安田昌弘さんにお話を聞くチャンスがありました。安田さんはブルデューの「実践理性」という本を紹介してくださいました。簡単にまとめると、「商業主義」と商業主義に反発する「制度化された前衛」、さらに制度化された前衛に反発する「新しい前衛」の三者によって文化生産の場が形成され、商業主義だけでは政治経済の影響を受けて脆いところを、三者の駆け引き・権力闘争によって文化が純化することで文化生産の場は政治経済の場から自立するようになる、という話でした。経済状況の影響を受けずに文化が成長していくには、安定した商業主義と商業主義を認めた前衛たちの共犯関係が必要になるのですね。
まあ自分もあまり制度に従って規格化されずに、場違いなことをやって「前衛っぽさ」を更新し続けなければならないですね〜

▲体制への不満を募らせた険しい表情のアヒル

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