ボノボ研究の最前線へ - 研究の地ワンバと過酷な旅路〜「横山拓真の霊長類研究所」より
はじめに
霊長類研究者の横山拓真博士は野生のボノボの調査のために、ボノボが生息している現地に実際に赴くことがあります。
この動画では、横山博士が野生のボノボがいる場所までどのように行っているのか、そしてその場所はどのような場所なのかについて解説しています。
野生のボノボが住まう地:ボノボ研究の舞台
アフリカ大陸にある国、コンゴ民主共和国。その深部に広がるジャングルが霊長類研究者である横山拓真博士のボノボ研究の舞台です。
今なお様々な謎に包まれている霊長類、ボノボの生態を追い求めて、彼はこの広大な自然に身を投じます。その舞台となるのが、コンゴの奥地にあるワンバ村になります。
長い道のり:キンシャサからジョルへ
横山博士の旅はまず、コンゴの首都キンシャサから始まります。とはいえ、日本からここに来るまでには様々な国を経由しなければ到着することが出来ないため、この時点でも既に大変な道のりとなっています。
更にここから小型の飛行機をチャーターして、キンシャサの空港からジョルという街へと向かいます。約945kmの距離を5時間程かけて向かうことになるのです。飛行機で向かうとはいえ、かなり大変な道のりだということが伺えるでしょう。
ジョルからワンバへ:未舗装の道を行く
そうしてジョルに辿り着くと、次なるステージはジョルからワンバという村へと向かう道のりとなります。ここではバイクが彼の足となります。未舗装の道、時には獣道を進むことになるこの旅は、4〜5時間に及ぶといいます。長い時は6時間もかかることがあるようです。
運転手、荷物、そして横山博士が3人乗りのバイクに揺られながら目的地へと向かう旅は、非常にお尻が痛くなるような過酷なバイク旅になるようです。
ワンバ村のベースキャンプ:研究者の生活
そうした長い旅の果てにたどり着くのが、ワンバ村のベースキャンプです。ここは横山博士のような研究者が滞在し、横山博士にとってはボノボ研究を進める拠点となる場所です。
土壁で作られた家や、ソーラーパネルで発電を行うためのシステムなどがあります。元々この場所には電気は供給されていなかったのですが、研究には様々な電子機器も扱うことになるためどうしても電気が必要ということで、この地で研究している日本人研究者たちの手により電気が設備されたようでした。
また意外なものとしてギターも置かれているようです。横山博士はギターが趣味であり、娯楽のひとつとして休日には音楽でリラックスする時間も取ると言います。横山博士の日常と研究、その両面がこの場所で交差しているのです。
ベースキャンプとワンバ村の人々:自然との共存と温かな交流
ワンバ村のベースキャンプでは、現地の生活に適応しながら横山博士は生活を送ります。キャンプ内には、コックが働くキッチン、シンプルなお風呂場、そしてトイレがあります。
それら全ては自然と共存する形で設計されています。特に水の確保は重要で、雨水を利用して洗濯や体を洗うなど、自然環境を最大限に利用しているようです。
また基地から一歩外に出ると、そこにはワンバ村の日常が広がります。道行く人々は外国人である横山博士に対しても友好的に接してくれると言います。ボノボ研究の一方で、横山博士は地元の人々との交流も大切にしていると話します。
さいごに
ボノボ研究のために横山博士は非常に大変な道のりを経て、現地であるワンバ村へと赴いているということが分かりました。しかし横山博士にとってはこれがゴールというわけではありません。彼にとってはこれでようやくボノボ研究を始めるスタート地点に到着したということになるのです。
今回紹介した横山博士の旅の様子やワンバ村について、さらに詳しく知りたい方は、こちらのYouTube動画をご覧ください。より分かりやすく、今回の記事の内容を理解することができるでしょう。