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自撰九首(平成三十一年・四月)

【第五十六首】電話だけ今でもくれる足音のブーツを買った日までそこにいた

【第五十七首】前世の知らない誰かを恨むような人が落ちてくる地獄です

【第五十八首】好きだけじゃうまくいかないなどというパワーワードを会得せにけり

【第五十九首】諦めても終了させてもらえない試合が死ぬまで続くのですよ

【第六十首】死ぬのは卑怯 じゃあ私一体何の罪を償うため生きてる

【第六十一首】歌の無い素敵な曲をかけっぱで寝てた 切ない夢見て起きた

【第六十二首】もう何も盗られるものも無い財布貴重品入れに預けて眠る

【第六十三首】理科3年「夏はこん虫が活発になります」とある みんな虫なの

【第六十四首】油断して目に入る度えずいてる 知らぬ人と見ているだろう月

—— PLATONIC HOTEL™
 

番号は前回からの連番。
書き溜めた短歌を纏めている。 #短歌

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