結果良ければすべて良し
かくして例の派遣ナースさんは出勤しなかった。
派遣さんがばっくれてしまうということは今時よくあることらしい。私は驚いたけど。しかも理由が『初出勤して今日までの二日間、何も教えてくれなかった。』とのこと。
多忙の最中H先輩も私も一生懸命教えたのだけど、おそらくもっと手取り足取り、しかも、ずっと手取り足取りでないとダメだったのだろう。最近そういう大人が多い。
つまりは、もっと甘えたい、ずっと成長したくないということ。
無理だな。
と思ったのが私だけでなくてホッとした日だった。
***
夕方、ショートステイ入所中の方が急変した。全く情報が分からない人で主治医が往診に来て言うことには『季節の変わり目だから、この人はいつも風邪ひくの。大丈夫。』とのこと。
いや、違う。呼吸が変化してますがな!
と思ったのも私だけでなくてホッとした。2人ほどわかってくれるスタッフが居たのだ。
それ以外の人々は私がいくら言っても「何?どこ?」という感じで、まるで私が幽霊でも観たと言っているかのような扱いだった。
ご家族に許可頂いた後、同じように思ってくれるスタッフと共にあの手この手で病院を受診し入院の運びとなった。
『何で連れて来たの?普段と何が違うの?』と病院のスタッフの物言いや塩対応にイラっとした。出た。また幽霊観ましたと言っている人扱いである。
丁度皆帰るところだったから仕方ないのかも知れないけどね。人間だもんね。
しかし、病棟に上がる前の外来で、ストレッチャーに乗ったま点滴を受けているその人の呼吸が、いよいよ努力様の呼吸に変わったので、やっと皆が分かってくれた。
間に合った。
点滴も酸素も始まった。
例によってボロ雑巾のようになって帰宅したものの、本当に良かったと思えた。
私が観ているものに理解を示してくれて受診&入院に繋げてくれたスタッフに感謝。
頑張れ、Y子ちゃん。元気になって施設に帰って来て。