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許すばかりが能じゃない
”口が上手い人”と言うと、悪い意味で使われる言葉だが、まさにそれ。
日本人にもそういう人が居るが、これは世界各国共通のようだ。
他の国籍の人と一緒に仕事をしていて思ったのは、”この国の人は真面目で純粋な人が多いなあ。”と言うことだった。
が、それこそが思い込みで、日本人に色々な人がいるように、その国にも様々な人が居るらしい。
面倒臭いことは避けるし、誰も観ていないとご利用者様の口腔ケアもしない。その子が係をしていると、お看取り間際の人の口の中が、粘々だったりカラカラになっていたりする。オムツ交換の時間も、ばれなければ飛ばす。(周りは皆プロだから、結局はばれるのだけど。)
しかし、人あたりが良い子なので最初の頃は皆にいじめられているのかな?可哀そうにと思っていたくらいだったが、そんな騙されやすい私にすら露見するほど彼女のサボり癖と誤魔化し癖は凄かった。
とはいうものの、その職種の課長が指導すべきと思い私は黙っていたが、2年経っても3年経っても酷くなる一方だった。
課長は、何よりも雰囲気が大切で、皆に好かれなければならないと思うタイプの青年なのかも知れない。口が上手い方、先に泣きついて来た方に同情したり怯えたりする。その結果、注意すべきこともして来なかった。
数年間、遅刻もしまくり。
Kちゃんは、その課の主任なので課長が注意しないのなら自分が注意しなくてはならない。
それで注意したところ、された側は逆切れして「あんな主任と一緒に仕事なんて出来ない!課長はもっと優しかった!一度もあんなこと言われたことない!」と廊下で叫んでいた。(言われたことないから、そんな仕上がりになっているんだよ。)
あげくの果て、キーキー騒いで帰ってしまったが、残された人々は残業。
その後、公休で自宅にいる課長が、Kちゃんに謝罪の電話をしろと言って来たそうだ。パワハラと言われないために。
え?と目が点になった。何だかな。
あちらこちらに、頭がおかしい人がいるぞ。
通常放置しておくのだけど、仕事だからしょうがない。近々、口を開かなければならない。
「人員が少なくて大変なのに!」
いやいや、人員が少ないからこそ余計に遅刻したらダメなんだよ。
「人員が少ないのに辞めないで居てやっているのに!」
いやいや、少ないからこそ、そんな質でもかろうじて居られるんだろ?
いくつかの法則がある。
誰かと誰かがもめていて、どちらにも感情がある。そんな時はどうすれば良いのか?というと、一緒にもめるのではなく、正しい方に沿う。(あくまで仕事上は。)
仕事舐めている人がいて、でも、人が少なくてどうしよう?
そういう時は、我慢をしない。やはり正しいことを言う。この法則を守っていると、その人の後に必ずもっと良い人が入ってくるから。
少なくとも介護だの看護だので甘えが抜け切れていない人ってのは危険。患者さんや利用者さんが苦しむだけ。それだけは言える。
でも、ふと思うに。
歪みまくっている部分に関しては我慢しない。
これは仕事に関してだけでなく、人生やパートナー、友人関係。色々なことについても言えることかも知れない。