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鼻再手術、除去:正常解剖-生理学的構造復元

単に小さな軟骨2つから成り立っている鼻先の整形の奥深さを理解するためには、正常な解剖学的・生理学的特性を正確に把握する必要があります。

●  HWEE‘s レビュー
= 鼻先の特性

1. 3D三脚ベクトル
2. 固くない:膜性鼻中隔、骨ではなく軟骨

1. 3D三脚ベクトル
鼻先の軟骨は三脚(Tripod)の形状をしています。
鼻先軟骨の内側脚2つが鼻柱(コラム)に集まって1つの
ベクトルを形成し、左右それぞれの外側脚が異なる2つのベクトルを形成することで、三角の形状「三角錐」の形を成しています。

図1. 鼻先軟骨の3Dベクトル。三角錐の形状

「ベクトル」と表現する理由は、鼻先が単純に「高さ」だけの要素ではないためです。
鼻先は上を向くことも、左右に曲がることも、長く垂れ下がることもあるため、力の「方向性」も重要になります。

2. 固くない:膜性鼻中隔、骨ではなく軟骨

図2. 膜性鼻中隔(紫色部分)

鼻中隔軟骨と鼻先軟骨の間にある柔らかい組織
• 鼻先軟骨:骨ではなく軟骨であり、丸い天井のような構造のため、鼻先が硬くありません。
• 鼻中隔軟骨:壁を立てる形状で鼻筋の高さを維持するだけの役割です。
鼻先軟骨と強く繋がっておらず、その力が全体に伝わらないため、鼻先が硬くありません。
• 膜性鼻中隔:軟骨なしで粘膜だけで構成されており、鼻先が硬くありません。

3. 軟骨移植による変形のメカニズム

図3. 鼻中隔軟骨と鼻先軟骨を繋げることによる変形

膜性鼻中隔の柔らかさが失われ、繋げた物質(耳軟骨、鼻中隔軟骨、メッシュ、メドポア、提供された肋軟骨、自家肋軟骨など)の硬さによる変形が発生する方法の基本形式。

しかし、図3に示されているように、特定の軟骨移植法で鼻中隔軟骨と鼻先軟骨を繋げると、小さな移植物1つで大きな変形が生じます。

図4. 3Dベクトルの2D作用-反作用変形

• 図3の特定の手術方法の特性を図式化したものです。赤い部分が移植された軟骨、黒い部分が残っている鼻中隔軟骨を示します。赤い移植軟骨の右端が鼻先軟骨と接続される部分です。
• このように、鼻中隔軟骨に移植された軟骨が鼻先軟骨と繋がると、図1の3Dベクトルは消え、図4の右側で青い矢印で示されている2D作用-反作用だけが残ります。

● Hwee’s レビュー
= 以下のような変形が生じます

1. 3Dベクトルが2D作用-反作用に変形
2. 鼻先が過度に硬くなる


簡単なようで複雑な内容ですが、結局は…
鼻先の正常な解剖学・生理学が変形するのです。
これらの変形が異物感、歪み、口蓋の痛み、歯痛、めまい、頭痛、眼窩周辺の重さ、そして鼻詰まりなど、すべての問題の始まりとなります。

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