額縁のような窓から見る紅葉のグラデーション。 京都、瑠璃光院〜三千院へ。
京都に行ってきました。11月の第一週、紅葉のハイシーズンはもう少し先ですが、少しだけ山に入った八瀬〜大原のエリアでは、少しずつ紅葉が始まっていました。
今回、私ははじめて訪問した、瑠璃光院〜三千院の紅葉風景をご紹介します。
▍瑠璃光院:美しいのは有名な「床もみじ」だけじゃなかった!
まず、「床もみじ」で有名な無量寿山光明寺 京都本院 瑠璃光院へ。紅葉シーズンは予約制になっています。20分刻みの予約ですが、入れ替え制ではありませんでした。
山門の前の駐車場のようなスペースで列に並び、受付をしてから、拝観料(¥2,000円)を納めます。複数のスタッフの方がいらしてくださるので、スムーズでした。
石段を昇って建物内へ。入り口で、パンフレットと写経用のシート、シャープペンシルをいただきました。中は基本的に撮影OKとのことです。
まずは、あの反射する風景を観に2階へ。
建物の2階に上がって最初に見えるのが、書院の、あの有名な「床もみじ」。といっても、実際は床ではなく、書院の机に写った風景です。
紅葉はまだ一部でしたが、その分、緑〜赤のグラデーションを楽しめました。角の2面が大きく空き、木の葉と同じ目線になるので、本当に目の前一面でもみじが楽しめます。
もちろん机のまわりに人は多いのですが、予約制ということもあり、部屋にはゆとりがあります。机も少し待つと人がふっと減る時間があったりして、割とゆったりと景色を楽しめました。
机ではなく、実際の床に映るもみじもキレイです。
では、次のお部屋へ…と、1Fのお庭を見下ろすと…青々とした美しい苔!
まさに”瑠璃”の世界… 美しいお庭の数々。
1Fに降りると、そこはこちらの主庭である「瑠璃の庭」。
「床もみじ」ばかりが有名でしたが、青々とした、まさに”瑠璃”のような青々とした苔が広がるお庭の美しさに息をのみます。
瑠璃石も飾られていました。
そこからさらに地下に降りていくと、今度は、池の対岸の大きな岩を臥龍の頭に見立てたという「臥龍の庭」。
窓から見える風景も、山門から建物までのお庭の風景も、どこを切り取っても美しいお寺でした。
なお、瑠璃光院の近くには「八瀬もみじの小径」という場所も。急な斜面の中にところどころ産業遺構のようなものが見えますが、こちらは1966年まで水力発電所として使用されていたようです。
▍三千院:一面に広がる苔と紅葉の庭園。
瑠璃光からバスでさらに20分程度。天台宗 京都大原三千院に向かいました。
参道は、まさに紅葉のトンネル。
バスを降りて、呂川(りょせん)沿いの細めの参道を登っていきます。こちらももみじのトンネルが美しい。先ほどよりも山に入ってきたこともあり、もみじも、より色づいています。
参道には多くのお店も並びますが、こちらの通路の紅葉も美しいです。両側に早めに色づいたもみじが並び、まさに紅葉のトンネルといった感じ。
日差しによって、もみじが透き通って見えます。
さて、お堂のなかへ、こちらは予約無しで伺えます。拝観料は700円。堂内は撮影禁止ですが、お庭は撮影可能でした。
客殿の庭園、聚碧園は池が美しい庭園です。お庭がよく見える場所はお茶席になっています。
紅葉と苔のコントラストが美しい、広いお庭を散策。
宸殿を出ると、今度は、池泉回遊式庭園の有清園。
砂利道の両側に青々とした苔、そして、もみじが並びます。
苔に紅葉の葉が落ち、そのコントラストが美しいです。
お庭には、「わらべ地蔵」などのかわいいお地蔵さんも。
こちらのお庭はとても広く、ゆったりと風景を楽しめました。
なお、この大原のあたりは、柴漬けの紫蘇の産地として有名なんですね。紫蘇の畑の風景も素敵でした。
こちらに伺ったのは2023年の11月1週。まだまだ紅葉ははじまったばかりですね。これからさらに色づいていく風景を楽しんでみてはいかがでしょうか。