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【展覧会レポ】 STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ @森美術館

長期休館していた森美術館がついに再オープンしました!

STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ @森美術館

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今回を逃したら、ここまで集結することはないのでは?という程の、国内外で有名な日本の現代アーティストの大御所6名(村上隆さん、李禹煥さん、草間彌生さん、宮島達男さん、奈良美智さん、杉本博司さん)の作品を集め、個展の集合体のように各1-2部屋をつかって見せる豪華な展覧会です。

実際に巡ってみたみどころを3点紹介します。(一部の作品と資料を除き、撮影可能です。)

1) 初期作品と最新作をあわせて展示

今回の展覧会のなかでも面白いなと思った試みが、初期作品と最新作が合わせて展示されていること。キャリアの長いアーティストの初期作品は見る機会も少なかったりするので、貴重ですね。

第一の展示室は村上隆さん。(このメンバーの中では一番お若いですね。)最初の展示室から巨大な作品に圧倒されます。

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1990年代後半、当時のタブーを破ったとされ、制作に大変な苦労をしたという等身大フィギュアの《Ko²ちゃん(プロジェクトKo²)》をはじめ、高額の落札で話題にもなった《My Lonesome CowBoy》や《Hiropon》が揃い、その背景には、最新作の《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》が。高さ5M, 幅21.25Mという展示室いっぱいのサイズで、瞬時には「作品」とも気づかないほどです。

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《Ko²ちゃん(プロジェクトKo²)》《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》 / 村上 隆

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《My Lonesome CowBoy》《Hiropon》 / 村上 隆

また、杉本博司さんの展示室では、最初の写真作品シリーズで、アメリカ自然史博物館のジオラマ展示を撮影した「ジオラマ」シリーズの《シロクマ》から、2017年に小田原のかつてみかん畑だった場所をにオープンしたャラリー、屋外舞台、茶室、庭園などで構成された個人美術館《江之浦測候所》の映像まで。

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《シロクマ》 / 杉本博司

自然と人工が曖昧になるようなジオラマの写真からはじまり、海と太陽と時間の流れを取り入れた写真になり、今度は広大な土地の中に自然と人工の境界を曖昧にし、人工物の時間・歴史も取り込んだような巨大な彫刻ともいえるようなランドスケープを作り出してしまうようで、根底にはおなじものがありつつも40年以上を経てそのスケールが大きくなっていくのにため息が出そうな展示です。

2) 森美術館の会場を生かした大型インスタレーション

森美術館の会場を活かした大型のインスタレーション作品も魅力です。

李禹煥(リ・ウファン)さんの展示室は、展示室いっぱいに白い砂利が敷き詰められ、まるで庭園のような空間の中に、ガラスと石の1969年の作品《関係項》、そして、2004年のステンレス棒と石の作品《関係項ー不協和音》。作品を見るための「余白」が白い空間としてしっかりと取られているように感じられます。

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《関係項》 / 李禹煥

そういえば、「もの派」という言葉は、1970年の美術手帖2月号から使われ始めたそう。《関係項》はその前の作品になるんですね。

また、奈良美智さんの展示室は、壁が群青色に塗られ、大きな家形の作品《Voyage of the Moon (Resting Moon) / Voyage of the Moon》と、それに対峙するように《Lonely Moon / Voyage of the Moon》。さらに、別の壁面には、薄暗い展示室の中で光を放つような《Miss Moonlight》。独立した作品でありながら、その雰囲気と音楽で展示室全体がひとつの大きなインスタレーションのようにも感じられる素敵な空間でした。

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《Voyage of the Moon (Resting Moon) / Voyage of the Moon》《Lonely Moon / Voyage of the Moon》/ 奈良美智

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《Miss Moonlight》 / 奈良美智

3) 資料の展示も充実

作品の展示だけでなく、今回の展覧会では「アーカイブ展示」も充実していました。(こちらのコーナーは撮影NG。)

今回の展覧会に参加している6作家のこれまでの活動の記録や、言葉、評価が、それぞれ大きなパネルと資料で展示されています。

また、海外で開催された日本の現代美術展「50展」として、1950年以降、海外で開催された日本の現代美術展のなかから50展をピックアップし、1950年以降の年表と共に海外への日本の現代アートの紹介のされかたを1展示室を使って展示しています。

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草間彌生 展示室風景

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宮島達男 展示室風景

「STARS展:現代美術のスターたち――日本から世界へ」展は2021年1月3日までです。こちらの展覧会が終わると森美術館は改修工事のための一時休館に。ぜひ今回の会期中にご覧ください。

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【展覧会情報】STARS展:現代美術のスターたち――日本から世界へ @森美術館 ※事前予約制

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会期:2020.7.31(金)~ 2021.1.3(日)
時間:10:00-22:00(火曜日のみ17:00まで)
※会期中無休
※※ただし9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
入館料:一般 1,800円 、学生(高校・大学生) 1,200円、子供(4歳~中学生) 600円、シニア(65歳以上) 1,500円


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ぷらいまり。
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