はじめまして
まず、僕の話から始めよう…
生立ちから順を追った方が分かりやすいかな。
父方の祖父は製造業を経営、母方の祖父は建設業を経営していたのでお爺さんになったら誰でも社長になるモノだと思ってた幼少期。
親は結構厳しくて甘やかされたりはした記憶はなかったが、どちらの祖父母からも初孫だった僕が人格形成されるなかで受けた甘やかされ方は想像に難くない。
「お父さんお母さんには内緒だぞ」と言いながら毎回おじいちゃんから貰う10,000円札は幼稚園〜小学生低学年の僕には刺激が強すぎた。
太平洋戦争を生き延びて焼け野原の中から自らの手で会社を立ち上げて来た実力者たちだからこそ新しい世代に苦労は残さず幸せに生きて欲しいと言う想いがあったハズだ。
その想いにどっぷり甘んじた少年を待ち受けていたのはバブル経済と言う絶頂の時代だった。
水泳もサッカーもつまらないからと途中で投げ出し、ガンプラ、ビックリマン、ファミコン、少年ジャンプ、キン消し、トランスフォーマーなどを自らの財力を活かして大人買いする小学生が完成した。
エスカレーター式の中学、高校、大学といい加減に過ごした事で将来に対する備えも何も得ずに大人になる。
自分は凄い才能の塊だと過信していたので大学を出てから漫画家をやりながらミュージシャンを兼業しようと激甘な考えで、自分の描いた漫画を雑誌に送り、作詞作曲した歌をレコード会社に送っていたが世の中そんなに甘くないと言う現実を知る。
単身イギリスに渡りトータルで2年間のイギリス語学留学と2回のヨーロッパバックパック放浪1人旅を経て帰国しホテルのフロントマンとして従事することとなる。実にこれが初めての社会人デビューとなったが、新人なのにメルセデスベンツ450SLで通勤し上司に目をつけられる。
20世紀の頃のお話です。
次回へつづく