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幽霊なんて怖くない

"結局、大事なのは本を読むこと。歴史を知る事。この世界を知ることーそれに集約されるんですよね。戦争についての本だけでなく、できればいろんな本を。"2015年発刊の本書は本を通して人をつなぎ、人と知識をつなぐ知的ゲーム、ビブリオバトル青春小説第二弾。戦争をテーマにした一冊。⁣

個人的には前作が面白く、また紹介される本が興味深かったので本書も手にとりました。⁣

さて、そんな本書は「トンデモ本」を研究する「と学会」初代会長や『ロードス島戦記』の原型、誌上リプレイで、ディードリットのプレイヤーとしても知られた著者が"若い世代にどのようにSFを浸透させるか"憂慮する中で出会ったビブリオバトルに可能性を感じて創作した青春小説シリーズの第二弾で。本書ではおなじみのビブリオバトル部のメンバーが、埋火武人(うずみびたけと)の造り酒屋の家でロウソク一本で『怖い話』をテーマに、また公共図書館での実演として『戦争』をテーマにしたバトルに挑みながら交流を深めていくのですが。⁣

相変わらず年齢には相応しくないSFへの深い(濃い)知識と愛情を披露するヒロイン、伏木空(ふしきそら)に、著者の分身的な想いを感じてSF好きな一人としてニヤニヤさせられたり、また前作から引き続き、ビブリオバトル部の大人顔向けの選書、発表レベルの高さにビックリしたり。⁣

また、本書では新たなライバル、ボクっ子美少女のミステリマニアの美少女、早乙女寿美歌が女幹部然として颯爽登場しますが。今後のビブリオバトル部との絡みを楽しみに感じたり。⁣

ビブリオバトルやSFに興味ある方はもちろん、本を題材にした青春小説としてもオススメ。

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