2時間でおさらいできる 日本文学史
"この本ではただの羅列に過ぎない文学史の紹介の仕方ではなく、内容はもちろん、作品の成立や背景、そして作者の面白エピソードを交えながら、日本の文学が本当に面白く、読むに値する素晴らしいものであることを立体的に紹介していきます"2016年発刊の本書は人気講師による日本文学案内。
個人的にはメタバース芸大RESTの講師として、日本文学史の解説を担当している事からサブテキストとして手にとりました。
さて、そんな本書は古語や古文の文法を語呂合わせで覚えることをうたう受験生に広く知られる学習参考書『ゴロゴ』発案者でも知られる著者が『2時間でおさらいできる』シリーズの一冊として、ダイナミックに1300年に及び日本文学を上代、中古、中世、近世、近代、現代といった時代区分。原典のあらすじや有名箇所を多数引用、作品の位置づけや作者についてのエピソードを豊富に記述しながら一気に駆け抜けるかのように解説してくれているのですが。
まず、圧倒されるのは大胆なカットも含めた豊富な情報量がギュッと圧縮されているところでしょうか。学校で学んだことの振り返りはもちろん、独学者として学んでいることの確認としても、とても参考になりました。
また、日本の平安時代から江戸時代あたりの作品はあまり読めていないので、本書はブックガイドとしても活用しがいがあって助かります。
日本文学史に興味のある方はもちろん、ブックガイドとしてもオススメ。