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戦火のなかの子どもたち

"赤いシクラメンの そのすきとおった花びらのなかから しんでいったその子たちのひとみがささやく。あたしたちの一生は ずーっと せんそうのなかだけだった。"1973年発刊の本書はベトナム戦争末期、こどもたちに思いを馳せて描かれた、著者が最後に完成させた絵本。

個人的には"戦争"をテーマにした読書会で参加者にすすめられて手にとりました。

さて、そんな本書は『子どもの幸せと平和』を生涯のテーマとした著者が参加していたた童画ぐるーぷ車の展覧会に3枚のタブローを出品したことがきっかけとなって制作された【ベトナム戦争の中での子どもたちを描いた】絵本で。自身の体験した第二次世界大戦のことをダブらせながら【戦火のなかでこどもたちがどうしているのか、どうなってしまうのか】に思いを馳せて描かれているのですが。

著者の絵、特にこども達の瞳がどこかを見ているようで、見ていないようでもあり印象に残りました。

また2023年1月現在、未だにロシアによるウクライナ侵略戦争は続いていますが。【大人たちの勝った負けた話】の影で、こどもたちは今、一体どのような気持ちでそれを受けとめているのだろうか。そんなことも考えました。

著者ファンの方はもちろん、こどもたちについて。思いを寄せたい方にオススメ。

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