「はじめに」フリーペーパー?
「フリーペーパーの定義って何ですか?」フリーペーパーの「専門店」と大阪で旗をあげていると、メディアの取材とかで、まず一声に聞かれる事の多い言葉がこれだ。(=正解を先に言うと、このフリーペーパーという言葉自体は「和製英語」なので厳密な定義は存在しません)
あるいは、それとは違い「フリー(無料)なのに(商業出版にも負けない)このクオリティ!凄いですね」と、デザインや紙質、テキスト量や写真のクオリティとかの「商業者と比較した尺度」でテレビの視聴者に「わかりやすく紹介してください」とする姿勢とも接してきました。
確かに限られた時間内で「わかりやすく魅力を伝える」のだとしたら「それはそれで」あながち間違いであるとも思いません。いや、むしろ正しい姿勢なのかもしれません。
でも。フリーペーパーをこよなく愛する1人の立場としてはその都度、正直「ちょっと待って欲しいな」とも内心思ってきました。
なぜなら、私個人は定義が前述の様に曖昧な「フリーペーパー」のフリーを「無料」ではなく「自由」と捉えて解釈しているから。だから、商業誌、いわばお金で交換できる本と比較する基準「そこではなく」むしろ、発行者のある種「声をあげたくてたまらない、誰かに伝えたくて仕方がない」その想いが伝わってくる冊子にこそ、強く惹きつけられているからです。
そんな私が、これから少し紹介する10の冊子は、極めて個人的な「独断と偏見で」選んだ「想いを感じる」フリーペーパー達です。「お役にたてるかわかりません」が、それでも「そんなことより」何かしらの想いを感じていただけたら心から嬉しく思います。