昔話に学ぶ《リメイク》
鶴の恩返し…
かなり序盤で扱った
非常に日本的な内容だなぁと思う
そもそも鶴は国鳥なんだけど
そういう意味ではなくて
因果応報中の因果応報
その仕打ちの酷さが
とても日本っぽい
表立ってするのではなくて
じわじわとくる応報と
ハッピーエンドで終わらせない
日本だなぁと思う
内容を再度共有…
今回は違うあらすじデータから…
大昔の冬の雪が降るある日、
お爺さんが薪を売りに出掛けた時、
人間の罠にかかってしまった
一羽の鶴を見つけました。
鶴を可哀想に思ったお爺さんは、
罠から解放してあげました。
激しい雪が降り続けるその日の夜、
それは美しい娘が
お爺さんとお婆さんの家にやって来ました。
親が亡くなり、
会った事も無い親戚の家に向かっている途中に
道に迷ってしまったので、
一晩だけ泊めて欲しいと娘は言いました。
夫婦は快く家に入れ、泊めてくれました。
次の日も、
また次の日も
雪はなかなか止まず、
むしろいっそう強くなるばかりです。
娘は家を出ることが出来ず、
夫婦の家に留まっていました。
その間娘は、
家のあらゆる家事と
夫婦の身の回りのお世話をしてあげ、
夫婦をそれはそれは喜ばせました。
なかなか止む気配の無い雪を見かねて、
娘は夫婦に言います。
「名前しか知らない、
会ったことすらない親戚の家に行くのならば、
いっそあなた方の娘に
してはいただけないでしょうか?」
夫婦はとても喜びました。
その後も
夫婦を本当の親のように思いながら、
孝行をし続けていきました。
ある日娘から、
布を織りたいので糸を買って来て欲しい
とお願いされたので、
お爺さんは糸を買ってきました。
娘は、
布を織っている最中は
私の部屋を絶対に覗かないで下さい、
と夫婦に強く言い聞かせました。
それから三日三晩ろくに食事もせず、
不眠不休で自分の部屋に引きこもり
布を織り続けました。
やっと織り終わり、
娘はお爺さんにこれを売って
また糸を買ってきて下さい、
と言いました。
布はたちまち町中で評判になり、
お爺さんの想像していたよりも
はるか高く売れました。
お爺さんが新しく買ってきた糸を使い、
娘はまた三日三晩の不眠不休で
部屋にひきこもり織り続けました。
お爺さんは、
1回目よりもいっそう見事な出来栄えの布を
売りに、町に出かけました。
しかし、
3回目の布を織る時
初めは辛抱して約束を守っていたお婆さんが
好奇心には勝てず、
娘の部屋を覗いてしまいました。
なんとそこには一羽の鶴がいました。
娘は隠していても仕方がありません、
私はあの時助けて頂いた鶴です、
と夫婦に言い手を広げ
飛んでいってしまいました。
福祉的な見解で言えば…
「見てはいけませんよ」
そもそも禁止事項の認識が
口頭認識のみで伝わるという
その一点に絞られていることの
偏りの強さと認知の幅狭さ
結構な課題感を感じる
鶴とお爺さんは出会って2回目
お婆さんに関しては1回のみの面会
その中で個人を把握する
相当力のあるメンタリストでも
かなりのハードケースかと
そんな相手に向かって
禁止事項のみを伝えるのもおかしいし
伝える上での配慮ってのが必須
であったようにも思う
一番配慮がなされる禁止事項の伝え方としては
まず、色んなシチュエーションを共に考える
それぞれのシチュエーションにおいて
起こりうる課題やメリットデメリットを提示する
その上でタブーとされる禁止事項が
どうして禁止とするのか(何故とルール)
発生した場合どうなるのか(想定)
起きた場合にどうするのか(共通認識上の裁き)
その後のリカバリー(互いの納得いく折衷案で)
まで行ってようやく優しい配慮
これでも何かしら発生することは想定できる。
尚且つ
「正体がバレたら分かち合えない」
だからこそのタブーは
そもそも人と動物という違う生き物である以上、
種を超えることは叶わないという
勝手な固定概念によって生じたもの
罠につかまり怪我をしている野生動物を助ける
心優しい老人に対して、信じるではなくて
心の防衛機制が働いてしまったのだと思われる
それ自体は仕方のないことなんだけれど
どうも安易に
人を信用しきれなかったことによって生じた事案
のように見えてしまって心苦しい
羽をもいで布にする
自己犠牲も相手が了承の下でしないと
勝手な被害的意識が沸いてもおかしくはないし
相手を思いやる一心であったとしても
それが相手にとってどの程度の事象なのか
それが共通認識でないと
ただの身勝手な行動となる結末は
容易に想像できる
日本人の多くは
多くを語らず
見て学べ
見せて教える
そんな配慮もクソもないような
コミュニケーションが多発しているけれど
コミュニケーションは伝わってナンボ
相手は相手
自分とは違う生物なわけで
100%分かることなんてあるわけない
配慮のない世界でどう生き抜いていくのか
もちろんそれも大事な視点だし
心を鬼にして酷い仕打ちをしている場合も
あるかもしれない
けれども、
世の中が皆優しい配慮に満ち溢れた
そんな世界になった方が
皆楽しい皆嬉しいになるのにな
そんな想いの今日この頃です
おしまい
サポートがなんなのかすら理解できていませんが、少しでも誰かのためになる記事を綴り続けられるよう、今後ともコツコツと頑張ります!