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【番外編①スリランカの友人の結婚式とマータレーの家】スリランカの熱帯建築を訪ねて~モンスーン気候を巡る旅~

朝。とても良い気候に恵まれた。

自分が結婚するわけでもないのに、友人家族のことを思うと、喜び、悲しみ、緊張、思い出、感動、涙、なんだかいろんな感情が込み上げてくるものなのだろうな、と想像しながら、散歩に出かける。

キャンディ湖の周りでは、写真を撮影している結婚式カップルの姿がたくさんあった。今日は、縁起が良い日なのだろう。スリランカでは、木曜日の挙式が多いと聞いたことがある。

有難いことに、これまでフランスやベトナム、インド、タイなど友人の結婚式に参加させてもらって、それぞれの国の美味しい食事(笑)と伝統文化と感動を分けてもらってきた。日本のそれは、堅苦しいというか、お作法が多くあって参列者も緊張するし、未だになぜお祝儀という巨額のお金が動くのか、よくわからない。もちろん、大切な友人に呼ばれて、そのとき私が日本にいたら、喜んでいくけれど。

最初に、友人家族の義理のお兄さんが、私を見つけるや、すぐに会場へと案内してくれた。みんな、私を知っていたのだ。

数カ月ぶりの再会と、変わらない友人たちと、そしてご家族と。

日本のように、親族、友人、学校別などで席が決まっているわけではなく、皆それぞれ、参加したいときに参加して、好きなテーブルに座り、踊りたい人、歌いたい人がいれば、その場の参加も可能。なぜなら、挙式自体も、開始時間は決まっているものの、終わりがなかなか読めない。平日なのに、みんなよく来るなぁと思いながら・・・笑

最初に、歓迎を意味する踊りと音楽で始まり、新郎新婦への儀式が始まる。

新郎さんに、「その衣装、重くないの?」と後々聞いたら、「重くて暑くて疲れた」と言っていた。それでも伝統だからね。

シャンパンタワーの代わり。アラジンのランプ風。

「スリランカでは、結婚式会場に食べ物が豊富に置かれるの。これは、結婚しても、これからもずっと家族みんなが食に困らないように、という願いも込められている。」と友人が教えてくれた。ベトナムでもそうだったな。とにかく飲み食いして、踊りたい人が踊り、歌いたい人が歌っていた。

「お腹いっぱいに食べられること」それも大好きな人々と一緒に。その日常は、決して当たり前ではないからこそ、盛大に祝うんだ。

インドとスリランカの曲で、3曲踊りを踊る友人たち。サリーにも、様々な種類があって、友人の一人が私に貸してくれたのはキャンディスタイルのもの。その他、スリランカやインドでは、土地によって若干異なるスタイルがある。

Happy Wedding!

友人家族の、ご親族の皆さんにも挨拶をした。ほとんど英語が通じず、シンハラ語を調べながらの会話になったけれど、みな歓迎してくれた。

お母さんが「娘の結婚はもちろん嬉しいけれど、やっぱり悲しい」と少し目を潤ませて伝えてくれた。とても家族との距離が近いスリランカだからこそ、3人の娘さんの中でも1番若い娘さんの旅立はより一層悲しいだろうな。

朝から始まった挙式は、午後3時頃まで続き、私は途中ホテルに戻って、荷物の準備をし、友人宅があるマータレーへと向かう。

キャンディーからマータレーまでは車で約1時間。この道を北上すると、シギリヤロックがあるシギリヤにたどり着く。

とても大きな庭があって、ご近所さんはみんな知り合い。時々紛れ込んでくる犬と猫がいる。庭にある全ての植物や花々の名前を知っている友人。

いつか、友人と日本の温室植物園に行った日のことを思い出した。
「この植物、私のスリランカの家にもあるよ。マミ、いつか来てね!」
その家に今、私がいることが不思議な感覚だった。

「結婚式の準備で、家の掃除とか全くしてなかったから、汚くてごめん」と言われたけれど、私は、とにかく感動していた。なんと、自然に囲まれた空間なのだ、と。そして、お姉さんの結婚式の写真も素敵だった。窓から入り込む緑と風と光も居心地が良かった。

キバナコスモスやジャスミンを供える
この窓と外へ開く扉が好き

お母さんがつくってくれたカレーと食パンを頂きながら、友人の旦那さん(日本に住んでいたスリランカ人の友人であり、かつインドのコインバトールにある Isha Foundationにずっと行きたいと言っている)が「マミは、いろんなところに旅しているから、ブログでも書いたら?」と言っていた。

「うん!もう4年くらい書いているよ」と言うと、驚いていたけれど、書くことは私にとってのメディテーションだし、楽しく読んでくれている人がいれば、それはそれで嬉しいことなのだ。

今回の結婚式に参加して、改めて、ある儀式というものは、神聖であって、誇りでもあるな、と感じた。それを、結婚だけに見るものではなく、例えば寺社仏閣での祭典であったり、卒業式であったり、ある種厳かな雰囲気に包まれた光景というものは、どこか身が引き締まる想いだった。

シンハラ語も、勉強するね。
そうしたら、友人たちの家族とも話ができるから。

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mami@Chennai
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