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たぶん私は、消費よりも生産が好き

ベトナムに来る前に、東京に住んでいた時期がある。「東京は家賃が高いからねぇ」と言われながらも、何よりも優先したのはできる限り満員電車を避けられる路線沿いの家。結局、1カ月で消えていく家賃はバカでかくなり、そのくせ数日~1週間の出張も多く、「あれ、これ、何のための家賃だ?」と訳が分からなくなった。大都会は「住むだけで消費される街」だ。

私は常々、それぞれの人々に合った環境や場所はあると信じている。ただ、その環境や場所に出会うためには、何よりも自分自身が「どんな生き方をしたいのか?」に耳を傾けなければいけない。それには、とてつもない時間を消費するかもしれない。母国語以外の言語や文化に挑戦しなければならないかもしれない。でも、自分らしく生きられる場所は、ある。

人種差別にあったことは何度もあるし(ベトナムではなく、他国で)、言葉が伝わらなくて日本に帰りたいと思ったし、文化や歴史背景や交通事情や仕事の仕方や自然環境や生活のすべてが異なっていて、苦労や問題なんて日常茶飯事だけど、でも、いろいろ経験したうえで「あ、私、消費よりも生産していくことが好きなんだ」と最近思った。働いて、お金貯めて、物に消費して、また働いて、というサイクルを繰り返して、でも消費した分のリターンが「幸せ」というより短期的な「満足」で終わっていて、でもその「満足」ってすぐ消えていって、また消費していた。

今、メコンデルタで、消費よりも新しい価値を創造することを考えている瞬間とか、自分の「幸せ」が、自然と周りの「幸せ」へと繋がっていく関係性とか(もちろん逆もあって、その循環が多い)、いくつかの場所や情報を繋げて編集して誰かに届ける過程とか、ちょっとだけでも「生産」ができていると感じていて。(まだまだこれからだけど)

環境は本当に大事で、なんだか「自分が好きな自分」を周りの人々が引き出してくれている感じがしている。さて、また午後の仕事を始めよう。

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mami@Chennai
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