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自由に生きるということは、人間力を高め続けること【本:0円で生きる】

ベトナム人の友人が、「この本の著者と出会ったことがある」「でも、日本語だから読めない」と言って本の写メを見せてくれたので、日本の友人に頼んで届けてもらった。そして、時間はかかるかもしれないけれど、自分が大事だと思った文章の要約をベトナム語に訳して、この本をプレゼントすることにした。

著者は知らない人だったし、『0円で生きる』というタイトルを見て、何となく内容は想像できたものだったが、改めて「自分の内面と向き合う時間」が持てた気がする。そして、どう人間性を高めていくか、を考えている今。

この本は、方法論では無いと思う。もちろん、お金をかけずに生活する、いろんな情報が含まれているのだが、最終的に著者が言いたかったのは、

無料のやり取りをしていると、人間関係が濃くなる、そしてその為に自分の人間性を高める工夫が必要になる。ということ。

この文章に、私なりの解釈を加えて、Tham gia chia sẻ kinh tế (Sharing Economy) có nghĩa là bạn cần đào sâu và củng cố tính cách của mình và xây dựng mối quan hệ bền chặt với mọi người xung quanh.と訳した。

今の世界
・シェアがブームになっている:カーシェア、空きスペース、スキル、ファッション、クラウドファンディング
・無料の生活圏を作る:我々は、もともと共有していた
・重要なのはお金への依存度を下げること
・貰う、共有する、拾う、稼ぐ、助け合う、行政から貰う、自然界から貰う

●貰う
Really Really Free Market、0円マーケット、クラウドファンディング。寄付文化が根付くヨーロッパ:旧約聖書、公的贈与、チャリティとは「神の人間への愛」と「それにこたえた人間の神と隣人への愛」

●共有する
Airbnb、自宅パーティー、道具、服、1950年代の東京も共有文化「もらい風呂」、お金を使わず20年も人の家に泊まりながら生活を続けるドイツ人女性ハイデマリー・シュヴェルマー、オープンガーデン

泊めてもらう代わりに、料理や掃除などの家事を手伝い、子供の相手もし、泊めてくれた人のいい話し相手になる、自分の得意な能力、足りない能力を補い合うことも共有。著者もスイスの青年を6週間自宅に泊める。生活時間や食事、風呂、料理、英語、自分の日々やるはずだった作業がなかなか進まない葛藤もありながら、泊める側と泊まる側の負担や手伝い、コミュニケーションも学ぶ

・無料で泊まれるカウチサーフィン
カウチサーフィンは2004年頃から始まった世界の無料宿泊提供サイト。ゲストとしての注意事項(レファレンス、コミュニケーション、ある程度の警戒心、リスクテイク、ホテルではない、立地条件、コミュニケーション、ホストの生活時間)。

ベトナムでのカウチサーフィン体験も記載されており、連絡から当日のスケジュール、他のゲストとの会話、カフェ開店準備、サーファーとしての苦労も語っていらっしゃった。

カウチサーフィンの難しさはやはり英語力。ホストが他のサーファーと話していて、理解できず黙りこんでしまったことものべられていた。

「面倒で大変なので、交流が一番の目的でない人なら、宿泊にこれほどの労力を費やすことができず、多少のお金を払ってホテルに泊まるだろう。ただ、ある程度大変でも、普段出会えない観光や商売の関係者以外の人とまで親しくなることは、それだけの価値がある。」だと。

●拾う
野菜、新聞、食器、電化製品など、そして拾うときの注意点、都心のごみ拾い視察(商店街、飲食店、コンビニ)

拾うことに注目が集まるのは、捨てるものが多すぎるせい。現在世界で捨てている食べ物は、すべての食料生産の3分の1にものぼる。畑、食品工場、流通過程、小売店、飲食店、家庭など。規格外商品。国連によると、途上国でも、十分な設備がないことから流通・貯蔵の段階で膨大な食品が廃棄され、途上国と新興国では最大40パーセントの食品が最終的に買われる前に腐っている。「売れ切れ状態というものを見かけないことの異常さには、もっと多くの人が注目すべき」

日本は、1年に捨てられる2800万トン以上のうち、まだ食べられるものは620万トン以上。この量は日本のコメの年間生産量に迫り、世界の食料援助の総量よりも多い。国連食糧農業機関(FAO)は、世界で最悪の食料廃棄地域は日中韓を含めた「産業化されたアジア」地域。出荷規格の厳しさと3分の1ルール、管理が厳しすぎる日本。フード・ノット・ボムズ。

●稼ぐ
ケータリング、フリマ
資本主義社会:賃労働と消費が産物
日本は、明治が始まる19世紀後半から資本主義社会となったと言える。現物経済と自給自足が暮らしの基本だった農村でも、明治になってお金で税を納めるようになり、その重要性は格段に増した

フリマ、朝市、ファーマーズマーケットは新たなトレンド。資本主義社会を切り捨てた良き週間を蘇らせる。大事なことは自分たちの世界を取り戻すこと。

●助け合う
WWOOF、ワークエクスチェンジ、Workaway、Help X、合宿型ボランティア「ワークキャンプ」NICE(手伝いの代わりに住と食を得るという形態、多くの人に呼び掛けて期間を決め、合宿形式で行う住み込みボランティア。ただ主催者団体がキャンプにかかる費用を負担しているところもある。対象は環境保護、貧困地域の支援、被災者支援など)旅行会社と旅を繋げるだけではなく、現地の人々のサポートと広報の役割を担う、代わりに私はメコンデルタを日本人に伝える役割。

お土産開発、地図製作、まちづくり体験というのを、私一人が何かをやるというよりも、コーディネートできる可能性はあるのではないかと思う。思い出した、インドやフィリピンのNPOやNGOでの活動を。APCCでの活動を。日本やアイルランドでのWWOOF体験を。それが、今の私を作っていることを。

●行政から貰う
図書館は大切な居場所、大学(東京大学本郷キャンパスには無料で利用できる総合研究博物館も)、公園、公民館、生活保護、職業訓練、地域おこし協力隊など

●自然界から貰う
野菜、果物、穀物、なんでも育てる。

無料のやり取りをしていると、人間関係が濃くなる、そしてその為に自分の人間性を高める工夫が必要になる。だから私は本を読み続けたいし、体験を続けたいんだと思う。何より、自分にとっての「幸せ」を考え続け、自分が生きやすくなることを何よりも優先するべきだ。

同時に、部屋の片づけをしていた。自分が大好きなビクトリアホテルの冊子が出てきた。私は、ビクトリアホテルを建てることはできないけれど、人と人や人と物語を繋ぐことはできるのかもしれない。

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mami@Chennai
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