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今年27歳。大人になることは案外楽しい。


私が、自分の将来について考え始めたのは、高校3年生の読書感想文を書いた時だと思う。

高校2年生で書いた読書感想文が予期せず校内最優秀賞を取ってしまったので、楽しみにしてくれてる先生方が多く、3年生も書かないといけなくなった。

半ば義務感だったが、この出来事がなければ今とは全く別の人生を送っていたかもしれない。そう思える高校3年生の夏だった。

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改めまして、㍿WAKUWAKUで人事をしている古田裕香(ふるたゆか)です。
新卒1期生として入社した会社で、今年5年目を迎えました。
「27は俺が転職してきた歳だよ。」って先輩に言われ、27歳って大人と言われる年齢だよなと思ったと同時に、大人になるって楽しいことなんだなと思ったので今日はそのことを。


◆18歳。忘れられない気持ち

私が課題図書に選んだのはこちら。

光が照らす未来--照明デザインの仕事(岩井幹子 著)

東京タワーや善光寺、明石海峡大橋のライトアップなどで知られる照明デザイナーの岩井幹子さんの困難を乗り越えながら新しい世界を切り拓いてきた道のりを語っている一冊。

当時、照明デザインという仕事自体が日本になかっただけでなく、女性というだけで仕事上不利になったりと、多くの逆境の中自分自身の葛藤と共に強い意志で日本に照明デザインという仕事の意義を証明してきた著者の力強さが滲み出る一冊だ。

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当時高校3年生の私は、本を読み進めるうちに苛立っていた。

自信満々に自身の経験を綴る著者の岩井さんに対して、私は嫉妬のような妬みのような感情を抱いた。

「私にはやりたいことがない」
強烈に手に入れたいものも、突き詰めたい趣味もない。

夏休みの間考えても、やはり出てこなかった。

夏休みの終了、感想文の締め切り期限が迫ってきて、半ば開き直りのような気持ちで最後の文を書いた。


『いま私が答えが見つからず悩んでいることや考えていることは、
いつか私を照らす光になるから。』


それが、高校3年生の私には精一杯の見栄の張り方だった。
(そんな文章が校内で表彰されてしまい、クラスの前で朗読させられた時は穴があったら入りたいほど恥ずかしかった。)

◆比較のできない「好き」

以後、人の選択が気になるようになり、友達の進路選択が興味の中心になった。

幼なじみが看護学校に進むと決めたと聞いて焦った。
学年で上の方の順位だった子が、製菓の専門学校に行くと聞いてさらに焦った。

漠然と進学校に通い、大学受験をしようとしている中、私は何のために大学へ行くのか?が分からなかった。

考えすぎて、自分の「好き」を他人と比較して、自分はそれが好きだと言えなかった時期があった。

誰とも比較のできない「好き」を探した結果、たどり着いた。

「家」「my home」に。

自分の家は、母がこだわって造った家だったので、友達の家のどの家とも違った。比較できない好きが見つけられたことが嬉しくて、家が持つ意味の大きさを感じた。

そうだ、将来私は家に携わる仕事をしよう!

理系の勉強はしたくないから、設計はできない。
だったら売るしかない。営業だ。
という単純な考えで、センター利用で受かった私立大学のうち、住居学の授業がある学部を選び、宅建講座の合格率が80%の大学を選んだ。

サークルにもゼミにも入らず、飛び込み営業の仕事をして営業を学んだ。

◆27歳。大人になることは案外楽しい

そして私は、WAKUWAKUに入社をした。

今年5年目。27歳になる。

常に、自分の人生の目的を考えるし、自分がやりたいことについて考える。
毎年自分の目標が変わったり、ありたい姿がアップデートされている。

迷っている時もあれば、覚悟が決まり何でも出来そうな気持ちになる時もある。

18歳の時と違うのは、誰かと比較しなくなったということ。

自分が思う人生を自分の責任で歩むという覚悟さえあれば、いつでも自由に「好き」なものを見つけられる。
迷っていること自体が、自分に変化が起きている証拠で、自分の人生は前に進んでいる。

そう思うことができたことが、大人になるということなのであれば、私は大人になることが楽しい。

最近は、絵を描いたり、本を読んで興味の分野を広げたり、自分なりの意見を持って同期と議論してみたり。
noteで自分の言葉を発信できるようにもなった。

将来のことは相変わらず考え続けているが、
悩んでいること、迷っていること自体がかけがえのない自分の財産だと思えて楽しい。そういう感覚。

大人なることを楽しくさせるきっかけをくれた、高校3年生の私に感謝している。

◆素直であること

先週、新入社員の研修で10年後の目標、3年後の目標をブラッシュアップし社員の前で発表するという機会があった。

綺麗な言葉じゃないけれど、自分の本心。今のありのままを伝えていた姿に感動した。

綺麗事を並べるのをやめて「抽象的ですみません」といっていたメンバーもいたが、私はこの自分と向き合った時間が今後の人生を変える第一歩になっていると思う。

あの頃私はとても自分に苛立っていたけれど、9年経って、改めて思う18歳の私からのメッセージを、新入社員に送りたい。


『いま私が答えが見つからず悩んでいることや考えていることは、
いつか私を照らす光になるから。』



#新卒5期生へ

皆が悩み考え、前に進んでいく瞬間を共に過ごせて嬉しい。

これから、変わっていく皆を近くで見ていたい。

改めて、出会ってくれてありがとう🌸

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