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体罰はやられる方の利益のために?!

先日、YouTubeを見ていたら「戸塚ヨットスクール」関連の動画へとつながりました。

私が中学生時代に「戸塚ヨットスクール事件」が起き、世間を騒がせた一件がありました。
後に戸塚氏は収監、服役され、釈放後もヨットスクールの運営を現在も続けています。

Yahoo知恵袋の質問に「なぜ戸塚ヨットスクールは続いているのですか?」という問いに対して「需要があるから・・」との回答・・
そうなんでしょうねとしか言いようがありません。

そこで、戸塚氏関連の動画を何本か見ました。


海原という危険な場所に身を置くことによって、
人間本来持っている危機意識が脳幹から脳に働くことによって脳に変化が起きること(ただしこのことについては、科学的根拠はないそうです)

一方で、2本目の動画では、論理の不整合や飛躍の部分を感じました。

多くの社会不適応の子供と向き合ってきたからこそ、
独自の教育理論が確立されたのだと思います。

ただ、引っかかるのは、
体罰について戸塚氏は、
「暴力は自分の利益のためにやるやろ。体罰はやられる方の利益のためにやるんだ」と述べている点です。

「暴力は自分の利益のため」のくだりは納得なのですが、
「体罰はやられる側の利益」
つまり「子供の利益」の手段は「体罰」だけなのでしょうか?
ということを言いたいのです。

つまり、子供の利益の手段は複数あり、
また、複数の手段を組み合わせる「ハイブリッド」な指導が必要なのではないでしょうか。

褒めるだけの教育もいいとは思いません。
褒めるだけでは、成長するために、本来自分自身が対峙する場面を見逃すおそれがあります。
体罰だけの教育はなおさらだめです。
身体を痛めつけないと動かないのは牛や馬と同じです。

では「ハイブリッドな指導」とは何か?

時に追い込み、時に励まし、時に褒める。
つまりこうしたハイブリッドな指導をすることで、
子供達は多くの発見を自ら得ることができると考えます。

戸塚氏の教育論の中に、
「『人間は平等ではない』と自覚した時、進歩しようとする。己をまず知らねば、進歩はない」と平等主義を否定しています。

私も人間はすべて平等とは言い切れない。
だからこそ、それを認める一方で、自らが進歩していく!!
その思いが「個」が成長するのではないでしょうか。

体罰一辺倒では、自分が「ダメな人間」だということは自覚できるでしょう。体罰から逃れたいから進歩しなければと思うのでしょう。

では、「ダメな自分」を自覚し、そこからどこに自分は着地するのか。
そしてその着地点に向かって何をすべきか。
そこには当然「痛み」は生じます。

しかし、その痛みは他者からの手によって意図的に与えるのではなく、
いくら頑張っても成長できない、人との間で葛藤する「心の痛み」。
また、スポーツ選手であれば、プレーで生じる「体の痛み」があるでしょう。
教師、指導者が敢えて言葉やトレーニング等で意図的に追い込んだことで、自分自身が迷う「苦しみ」はあるでしょう。

ではこの「痛み」、「苦しみ」から自ら脱するためには、
教師、指導者、仲間が関わることで「痛み」、「苦しみ」から解放できると考えます。

昨今の発達障害、メンタル不全の症状の差で解消までものすごく時間がかかるかもしれません。もしかしたら戸塚氏の理論を用いれれば期間が短いのかもしれません。また、メディアでは伝えていない言葉がけもあるのではとも思います。

しかし、本当の自律。
私が掲げる「自律できる日本人の根っこ」を育てるのであれば、
ハイブリッド指導が必要だと主張します。

少なくとも私はハイブリッド指導で子供達と向き合っています。


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