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好きなことで成長できる喜び

今年の夏の甲子園。
京都府代表の京都国際高校が見事初優勝しました。
京都国際高校関係の皆様おめでとうございます。

惜しくも準優勝になった東東京代表の関東一高も優勝校に負けず劣らない戦いでした。

今大会は低反発バットの影響もあり、接戦が多く、
手に汗握る試合ばかりで盛り上がりましたね。

そんな舞い上がった甲子園100年の今年、
一方で、あくまでも私感ですが、
今の高校野球が3層に分かれている気がします。

一層は、部員が9人揃うかどうか、
連合チームで戦うチーム。
正直弱く、スコアもラグビーのスコアかと思うスコアで大敗する。

二層は、部員がベンチ入りできる20人から50人程度。
進学校やかつては甲子園にも出場した公立の「古豪」。

そして、甲子園に出場する強豪私学。


甲子園に出場するほとんどが、強豪私学の中、
レベルの高い戦いを甲子園で見られるのは素晴らしい。

しかし、そうでない他の二層がダメかというわけではありません。
今年も栃木県代表の石橋高校や、静岡県代表の掛川西高、島根県代表の大社高校などが限られた中での活動で成長しました。

そして、例え9人揃わない学校の球児も、
強豪私学校の球児にも共通するのは、
「好きなことで成長できる喜び」ではないでしょうか。

例えば西東京大会に初めて単独出場した青鳥特別支援学校。
特別支援の生徒では公式球は危険だと、なかなか高野連加盟が許可されなかったのですが、一人の生徒の熱い想いから昨年加盟が認可され、今年は単独出場することができました。

大会では0-66の大敗を喫しました。
しかし、取れなかった外野フライが取れた。
ヒットを打てる。
バッターをしとめる。

当たり前のことかもしれません。
しかし、それができた喜び。

同じ仲間と、同じグランドでプレーできる喜び。

例え弱小校であったとしても、
大会に向けて成長を実感できる場を得ることができ、
必ず彼らの人生の糧となるでしょう。

また、最近では進学校から東大野球部に入って神宮でプレーしたい球児も増えています。
最近では関西学生野球リーグ加盟校の京大が活躍したり、国立の和歌山大学も全国大会の常連となっています。
地方予選で納得できる結果が出ず、悔しい思いをしたでしょうが、新たな目標をもち、新たな成長の場を見つけ、大学受験の勉強を本格的に始める球児もいます。

甲子園に出場した球児の中には、これからプロに進む球児、
東京6大学や東都の強豪校に進学を目指したり、社会人や独立リーグに進むなどさらに上のキャリアを目指す球児。
ガチの野球は高校で終わり、新たなキャリアを目指す球児もいるでしょう。

いずれにせよ、
この夏、全力で自分と向き合ってきたこと、
仲間と切磋琢磨したことがで成長を感じ取ったことでしょう。

ガチで取り組んできたからこそ得られる「幸せ」。
この経験を次に活かしてほしいと願っています。

追伸 9月最初に子どもたちと一緒に考えさせたいなと思うこと

いよいよ来週学校が再開されます。
今、私が子どもたちに伝えたいのはパリオリンピック以上に「高校野球」のことです。

先日もお伝えした、大社高校の「奇跡のセフティーバント」を決めた安松選手のこと。
そして滋賀学園の応援団長だった荒井君のことです。

荒井君は、三重から滋賀学園に進学し、寮生活を送りながら厳しい練習に耐えてきたものの、残念ながらベンチ入りメンバーになれませんでした。

そして、地方予選、甲子園とスタンドの最前列で他の部員や生徒を指揮、鼓舞しながらキレキレのダンスでも盛り上げます。

こうした姿に、小学生はどう思うでしょう。

でも、彼はダンスをしたくて滋賀学園に入ったわけではない。
むしろ逆にグランドで声援を浴びたかった。
ベンチ入りできなかったことは私が想像する以上に悔しかったと思う中、
なぜあそこまでパフォーマンスをすることができたのか、子どもたちと一緒に考えたいと思います。

このことについては、また改めてお伝えしますね!!

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