愛されないあなたへ
''どこにも居場所は無いと歌う少年 言い過ぎだぜ でも、多分嘘でもないんだろう''
人間というものは自分を傷つけるのが非常に上手な生き物でして、それでいて誰かに分かって欲しいと思いながら、誰にも分かって欲しくないという面倒な側面も持ち合わせているんですね。
誰にも愛されないと思っているそこのあなた
安心してください。
あなたは誰にも愛されません。
あなたは間違っていません。''あなたの世界では''、あなたは誰にも愛されない。
僕は''世界''には2つあると思っています。
ひとつはあなたの内側の世界、''中の世界''とでも呼びましょうか。
もうひとつはあなたの外側の世界、''外の世界''と呼びましょう。
中の世界ではあなたがルールです。あなたが思ったこと、考えたことが世界の全てです。あなたが自分を素晴らしい人間と思うなら、あなたは素晴らしい人間ですし、あなたが自分を人間のクズ、塵芥、だと思うなら、あなたはそれです。
そこに正しさは必要ありません。誰かの意志も介在しません。
あなたが誰にも自分は愛されないと思うのなら、中の世界では、あなたは誰にも愛されません。
外の世界では、あなたの意志とは無関係に世界が回ります。あなたの知らないところで戦争が起こりますし、疫病が流行りますし、誰かは誰かと暮らします。
昔あなたが好きだった人は、あなたじゃない人と愛しあっていますし、実はあなたのことを大切に思っている人がいても、あなたはそれに気づかずに生きていきます。
外の世界ではあなたは愛されているかもしれないんですね。
きっと「自分は誰からも愛されない」なんて口に出してしまえば、善人の皮をかぶったヤツらが「そんなことないよ、あなたにも居場所があるよ」と言ってくるでしょう。
でも、安心してください。あなたは誰にも愛されませんから。
ヤツらはあなたの中の世界を否定してきます。
それを優しさと呼ぶかは知りません。
ただ、あなたを否定してくる人間に耳を貸す必要があるでしょうか?
特に現代では中の世界が否定されがちです。公共の福祉?配慮?が行き過ぎているんです。
あなたの世界ではあなたが愛されないのが真実なのに。
だから、安心して傷ついてください。
あなたは誰にも愛されません。
だから、安心して嘆いてください。
あなたは誰にも愛されません。
だから、安心して信じてください。
あなたは誰にも愛されません。
あなたがいつか中の世界を変えてしまうまで。
ただ、たまには外の世界にも目を向けてあげてくださいね。
あなたが探しているものがあるかもしれませんから。
''肩を抱く人がいなくたって、結婚指輪がなくたって、誰にも愛されなくったって、あなたが生きていてほしい''
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