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デ・キリコ展(2024年6月)

※ここ数年で載せ損ねた過去の展覧会の記事を載せます。

6月の終わりに上京して、上野の東京都美術館で開催中のデ・キリコ展に行ってきました。

キリコといえば、いわゆるあのマヌカン(マネキン)が登場する「形而上絵画」。(幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画)

なんだか不安を誘うのは、「ともだち」(20世紀少年)に似てるから?

《予言者》 1914-15年、油彩・カンヴァス
ニューヨーク近代美術館蔵
《不安を与えるミューズたち》 1950年頃、油彩・カンヴァス
マチェラータ県銀行財団 パラッツォ・リッチ美術館


わたしは「形而上絵画」しか見たことなかったんですが、実はいろんな絵を描いていて、どれもすんばらしい。

伝統的なネオバロック絵画もお手の物。しかしパッと見てこれがキリコの絵だとわかる人はいるのかな?

《風景の中で水浴する女たちと赤い布》 1945年、油彩・カンヴァス
ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

いろんな絵を描いて、最後にはそれらを合わせ技にした「新形而上絵画」を描きます。

でもやっぱ初期の「形而上絵画」の方が好きだなぁ。

晩年の「新形而上絵画」には、不安な感じが足りない気がする。

↓ちょっと1コマ漫画みたい…

《オイディプスとスフィンクス》 1968年、油彩・カンヴァス
ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

そして、キリコが絵画だけにとどまらず、彫刻や舞台芸術、挿絵なども手掛けていたとはまったく知りませんでした!

会期むちゃくちゃ長いですね。

GWから夏休みの終わりまで、ずっとキリコ!

展覧会基本情報
会期 2024年4月27日(土)~8月29日(木)
会場 企画展示室
休室日 月曜日、5月7日(火)、7月9日(火)〜16日(火)
開室時間 9:30~17:30、金曜日は9:30~20:00      
(入室は閉室の30分前まで)
観覧料
一般 2,200円(2,000円)
大学生・専門学校生 1,300円(1,100円)
65歳以上 1,500円(1,300円)
主催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館  朝日新聞社
後援 イタリア大使館、J-WAVE 特別協賛 大和証券グループ
協賛 ダイキン工業、大和ハウス工業、竹中工務店、NISSHA
協力 ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団、 メタモルフォジ財団、
   イタリア文化会館、日本航空、日本貨物航空、ITAエアウェイズ 、
   ルフトハンザ カーゴ AG
展覧会公式サイト https://dechirico.exhibit.jp/

ここから話は脱線しまくります。

キリコといえば、ブラックジャックのライバル。

©TEZUKA PRODUCTIONS

少し前に高橋一生さん主演でドラマ化。
話題になったのは、キリコのキャスティング!

なんと女性(演:石橋静河)が演じたんですよね。

©テレビ朝日

だから何だっちゅう話なんですが…

あまり必然とはいえない改変。
漫画原作は特に思い入れが強い人が多いので、どうしても批判されるだろうなぁ。

わたしも個人的に大好きな作品なので、ちょっと微妙な気持ちになりました。

同じ高橋一生さん主演の『岸部露伴は動かない』でも改変はされています。

ドラマでは彼のよき相棒的存在の編集者・泉京香。
原作ではもともと1エピソードにしか登場しない人物だったんですよね。

©荒木飛呂彦

でも全く違和感がない。
ファンもみんなドラマの泉くんが大好きだろう。
これは稀有な成功例なのかも。

再現度が半端ないと話題になった飯豊まりえさん。

©NHK

なんかキリコ展より漫画の話の方が長くなっちゃった…てへ!

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