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政治家にはシステムを複雑にする動機がある

法律や行政の仕組みというのは、やたらと細かい規則があって、非常に複雑です。

政治家は、問題のある規則を減らすのではなく、屋上屋に規則を追加して、どんどんわけわからなくする。これが政治家のやりがちな仕事です。

政治家はバカなのか?

ちょっと違います。

政治家には、社会のシステムを複雑にしようとするインセンティブ(動機)があるんです。

政治家(立法議員)は、法律を変えて、世の中を変化させることができます。その力を使って、社会を変えることで、有権者や支持者に対して、アピールすることができます。

たとえば、指定難病制度など、高額療養費制度に一本化してしまえばいいのに、なぜそうしないのか。それは「この病気を、患者の皆様のために、難病指定するために全力で頑張ります!」と言えば、仕事してる感が出せるからです。それによって支持者を獲得できます。

仕組みをシンプルにしようとすると、それで損をする既得権者からは反発を受けますが、得をする一般大衆にうすーく支持されても、政治家としてはあまり意味がありません。

ほとんどの政治家は、うすーく支持されるよりも、熱狂的な支持者が欲しいのです。そのほうが選挙で勝てますから。

これは残念なことですが、民主主義のコストと言えるでしょう。

これを変えるためには、選挙制度などにかなりの大改革をせねばならず、我々の生きている間に、こういう傾向を変えるのは難しいのではないでしょうか。

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