SHEINなどの個人輸入型通販の問題点
最近はSHEINやTemuなどの通販が世界を席巻しています。
こうした通販は、生産地である中華人民共和国などから、消費地の個人宅へと国際郵便で直送されます。
これにより個人輸入扱いとなり、少額であれば関税や消費税を免れることができ、また国際郵便制度で途上国の郵送代が安くなるという仕組みがあるため、税金も送料も大幅に安くなります。
日本国内の小売店(通販含む)に比べて、最大で数十パーセントほど税と運賃が安くなるため、国内小売店はまったく対抗できません。
弊社で運営しているアパレル部門でも、通販も店頭販売も大幅に業績が悪化し、赤字を余儀なくされました。いまも厳しい競争を強いられています。
なぜ日本政府の規則により、中国の通販企業をボロ儲けさせ、日本の企業を苦境に陥れるのでしょうか？
日本政府はいますぐ一年以内に対策を講じないと、数年以内には日本の小売業はほぼ全滅してしまいます！
以下、ChatGPT o1 proによる詳細なまとめです。
近年、SHEIN（シーイン）をはじめとする海外通販サイトが、日本の消費者に向けて非常に安価な商品を提供していることは広く認知されています。これらは、いわゆる「個人輸入」の扱いとして、一定金額以下であれば関税や消費税が課されにくいという制度上の特徴を活かしている側面があります。また、中国郵政（China Post）などの国際郵便を利用することで送料を抑え、日本国内の事業者との価格競争力を高めていることも指摘されてきました。
日本の関税・消費税のしくみ
少額輸入免税制度（関税・消費税）
日本では、海外からの輸入品の課税に関して「少額輸入免税制度」があります。具体的には、商品価格（課税価格）が一定額以下の場合、関税や消費税が非課税となることがあります。
関税は商品によって税率が異なるものの、そもそも額が小さい場合はかからないケースが多いです。
消費税の場合は、課税価格が1万円以下程度だと課されないケースがあります（※厳密には\16,666円以下でも消費税がかからない場合があるなど細かい計算式がありますが、大まかには1万円前後が目安とされています）。
国際郵便の送料補助や協定
国際的な郵便の取り扱いでは万国郵便連合（UPU）の取り決めなどがあり、途上国から先進国への郵送コストを低く抑える仕組みがあるとされています。中国は依然としてこの恩恵を受けており、中国郵政の送料が安価に設定されていることが、EC事業者にとって海外発送コストを下げる要因になっています。
政府・関係機関の動き
1. 制度見直しの議論
近年、こうした“少額輸入の免税枠”を利用する海外ECが国内事業者に不利な競争条件をもたらしているという問題が、国会や経済団体の会合などでたびたび議題になっています。特に欧州連合（EU）が2021年7月に、輸入額がいくらであっても付加価値税（VAT）を課す「IOSS（Import One-Stop Shop）」制度を導入したことで、国内企業からも「日本でも同様の施策を検討すべきだ」という声が上がっています。
日本においては、財務省（税関当局）が主体となり、少額輸入免税制度の在り方を見直す検討が行われています。しかし現時点で、大幅な制度変更が具体的にいつ行われるか、またどのような形態をとるかについては明確な発表が出されていません。国会答弁や委員会などでは「国内業者の不公平感を是正するために対応を考える必要がある」という意見が出ており、今後の税制改正の議論で大きなテーマとなる可能性があります。
2. 国際協調の必要性
これは日本だけでなく、米国やEUなど他の先進国でも問題化しているため、各国の協調や万国郵便連合（UPU）のルール改正などの国際的な枠組みの中で議論される面があります。日本単独で送料補助の制度を変えるのは難しい部分もあるため、世界的な流れを見ながら対応策を検討しているという側面もあるようです。
3. 海外EC事業者への課税ルール強化
一方で、海外EC事業者が日本国内で大きく事業展開をする場合、売上規模やサービス形態によっては日本の消費税や法人税の課税対象になる可能性もあります。現状では、配送拠点が海外にあるために日本国内での事業所得が把握しにくいケースが多いですが、政府・税務当局は、海外プラットフォーマーに対しても課税ルールを徹底する方策を模索しています。
今後の見通し
少額輸入免税制度の改正の可能性
直近では欧州などの事例を踏まえ、日本でも「少額でも消費税を課す」方向で制度見直しを検討するべきという声が高まっています。実際に法改正に至るには時間がかかる可能性がありますが、今後数年の間に制度改正の議論が本格化する可能性は十分にあるとみられています。
送料補助制度・国際郵便協定の見直し
UPU（万国郵便連合）での協議や国際的なコスト配分ルールの変更が進めば、中国からの送料優位性が少しずつ修正される可能性もあります。ただし、こちらも日本単独での判断というより、他国との調整が必須となるため、実現には時間がかかるかもしれません。
国内企業への支援策
政府としては、すぐに消費税や関税の制度を変えられなくても、国内ECや小売事業者の競争力を高めるための補助金や税制優遇措置など、何らかの支援策を講じる可能性も考えられます。実際に中小企業のEC化を支援する政策などは一部進められていますが、海外勢との価格競争をどのように埋めていくかは引き続きの課題です。
まとめ
現状: SHEINのような海外通販サイトは、少額輸入免税制度や国際郵便の送料優遇を活かし、日本国内業者より優位な価格設定を可能にしています。
政府の動き: 国会や税制調査会などで制度の見直しが議論されており、財務省も課題として認識していますが、具体的なスケジュールや法改正の詳細はまだ公表されていません。
今後の可能性: EUの事例のように、少額の輸入でも課税を行う方向や、国際的な送料優遇制度の見直しが検討される可能性があります。ただし、実際に制度改正が行われるには国際協調や国会での十分な議論が必要で、短期的にすぐ実施されるかは不透明です。
以上のように、政府としても放置しているわけではなく、税制改正や国際協調の観点から対策を検討している状況です。ただし、国内事業者保護と消費者が得られるメリット（安価な商品）とのバランスもあり、一足飛びに規制強化へ向かうことも難しいのが現状といえるでしょう。