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性的同意とストップワードの法制化

新たに制定された不同意性交罪は、大きな波紋を呼んでいます。

あまりに抽象的で包括的な基準は、実質的に「セックス禁止法」と言ってもいいくらいです。

なにをもって同意があった/なかったとみなすのか、その定義と、明確な基準がなければ、セックスをすべて禁止するのと同意と言っても過言ではないでしょう。

私は、不同意性交罪の即座の撤廃を求めますが、それとは別に、性的同意について考えたいと思います。

「no means no」という言葉があります。「ノーと言ったらノーという意味なので、性的同意が無いと解釈して直ちにやめるべきだ」という意味です。

「嫌よ嫌よも好きの内」の反対ですね。

日本でこれが機能するかというと、まあ当面は難しいでしょう。日本女性は、性的興奮を覚えたときに「いや」とか「だめ」とかいったりするし、明示的に性的同意を与えるような発言をしてくれないでしょうから。

じゃあどうすればいいのか。

BDSMの世界にはストップワードという考え方があります。

SMでは、普通の人が嫌がるようなことをし、相手を拘束したり痛みを与えたりすることがプレイです。しかし本当にヤバい状況や、本当に痛い状況になったらどうするのか。そのときのために「ストップワード」という言葉を設定しておきます。

例えば「ドラえもん!」と叫んだら、即座にプレイを中断して、拘束を解き、安全を確保する、とかいう取り決めを事前にしておきます。それが安全性や同意の確保をもたらします。

これはまあ良い方法だと思います。

だったら、それを法制化して、他人に何らかの行為を働いている最中に「ちくわぶ!!!」と叫んだら、必ず行為を中断し、相手を解放し、相手から離れて、安全を確保し、意思を再確認することを法的に義務付けるとかしたらどうでしょうね。

逆に言えば、発声できる状態であれば「ちくわぶ!」と叫ばなければ、一定の同意があるものとみなせるということです。

これはフェアで明快な方法と思うのですが、いかがでしょうか?

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