【雑談・仕事術】追い込まれてからが勝負【背水の陣】
お疲れ様です。
英知契(えいちけい)です。
突然ですが、皆さんに質問です。
あなたは昔、夏休みの宿題を計画的に終わらせるタイプだったでしょうか?
それとも、最終日ギリギリになって急激に追い込むタイプだったでしょうか?
多くの意見が画面も向こうから聞こえてきますが、私はダンゼン後者のタイプでした。
しかも、誕生日が8月31日(私の小中学校の夏休み最終日)ときたものなので、随分と親不孝をしたものです😅
そして、そんな私のサボり癖特性をよく理解していた両親は、誕生日パーティーを3~4日ほど前にずらしてやっていたものですから、さすがなものです。
結局、私が夏休み最終日まで宿題を溜めなくなったのは中学2年生のときだったので、遅かれ早かれ人間は学ぶ生き物なのだな、と自分を被験者にしてひどく実感したものでした。
閑話休題。
社会人になって、ある知り合いの先輩の言葉が心に残っています。
ある日、その先輩は言いました。
「人間には、2種類の人間がいる。
ロー○ンドさんじゃないです。
計画的かつコンスタントに仕事を終わらせる奴か、
いよいよ締め切りギリギリになってケツに火が付いてから全ての仕事に決着をつける奴だ。」
と。
あれれ〜?ついさっき同じ文章読んだぞ〜?
という声が聞こえてきます。
いいセンスだ。
そうなんです。この先輩の言葉は、私がこの記事の冒頭で皆さんに投げかけた問いである、
と、本質的には全く同じ内容を話しているのです。
私の話に戻ると、中学2年生以来、夏休みの宿題や冬休みの宿題など、学校から「やれ」と言われているものは大体最初の3〜4日間に片づけるようになり、余った時間で読書など自分の時間を満喫していました。
※ちなみに、私が「後回し主義」から「先回り主義」に変わったキッカケの一つに父からの烈火の如く激しい叱責があったのですが、この件を話すと記事をもう3つくらい書かないといけなくなってしまうので、この記事ではそっとしておきます。
そして、高校2年生の冬休み、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」という本に出逢います。これが、この記事のタイトルにも出てきている「背水の陣」という言葉との出会いでもあります。
山崎賢人さんが主演された実写映画でお馴染み、秦の始皇帝が中華を統一するまでを描いた「キングダム」から数十年後の中国大陸で、項羽と劉邦という2人の英雄が中華の覇権をめぐってバトルを繰り広げる、非常にアツい歴史小説です。
項羽は、なんとあの大谷翔平レベルの大巨漢で、野球ボールではなく人間をホームランでぶっ飛ばすレベルの怪力を持ち、戦を起こせば勝率は98%(敗戦は最後に敗れた「垓下の戦い」だけ)、それでいて天才肌で、まさに稀代の大英雄。
一方の劉邦は、40代ごろまでに定職に就かず、つまるところニートで、おまけに戦においては全てが項羽の下位互換。しかし、人を自分の周りに集める能力、すなわち「人望」においては天才的で、各分野に優れた優秀な部下や仲間が集まり、気づけば中華大陸版アベンジャーズのような状態に。
天才かつ大英雄の「項羽」と、元ニートかつ項羽倒すぜアベンジャーズの盟主である「劉邦」。勝つのはどっちだ!?
というお話なのですが、さすがに話が脱線しそうなので続きはまたどこかで。
そして、劉邦の味方のアベンジャーズの一員に、韓信(かんしん)という武将がいます。
韓信は、趙(ちょう)という国の軍隊と戦った時、なぜか突然近くを流れている川を背にして敵と戦い始めるのです。
これは、兵法としてはあまりにも危険かつ非常識な戦い方です。
「もう後がない」と危機感を募らせた韓信軍。
なんと、ギリギリの状況になって急激に士気が高まり、それこそ「お尻に火が付いた」ように、鬼神の如く趙の軍隊と戦い、これを撃破することに成功したのだとか。
そう。全ては韓信の計画通り。
韓信は「わざと」川を背にして戦うことで、自分と部下の士気を極限レベルまで高めることで、逃げられない状況を作り、「趙軍の撃破」という目の前の無理難題を解決させることに成功したいのです。
そして、この逸話から有名な言葉である「背水の陣」が誕生したのです。
・・・あれれ〜?また前と同じような文章読んだぞ〜?
という声が聞こえてきます。
いいセンスだ。(2回目)
その通り。
先ほどの先輩の言葉である、
の後者は、「背水の陣」の逸話と結びつけられるのです。
自分の背にあるのが、中国大陸の大きい川になるかタイムリミットになるかの違いはありますが。
そして、この記事を書いている私は間もなく社会人4年目になってしまいます。
今週までの仕事のプレゼン資料も山積しているし、評価面談に向けた準備もあるし、何より来週には基本情報技術者試験まで控えています。
まさに、「セルフ背水の陣」とも言える状況に差し掛かっているわけです。
しかし、こんな時だからこそ、最後の力を振り絞ってやるしかない。
退路は断たれた。
小学校時代から矯正したとはいえ、やはり私は「お尻に火がついてから全力でやり切るタイプ」なのかもしれません。
そして、この記事を読まれている皆さんもぜひ、自分が計画的タイプか背水の陣タイプか、どちらなのか考えてみると良いでしょう。
背水の陣タイプの方は計画性を身につけると無類の強さを発揮できると思います。自分で小さな区切り(締め切り)を設けて個々のタスクをこなしていくと、「セルフ背水の陣」を何度も再現できてしまいます。これには韓信もビックリ間違いなし。
計画的タイプの皆さんも、どんなに計画を立てても確実に終わらせられる見込みがないタスクにぶち当たった時、あえて「背水の陣」を実行してギリギリの状態に持ち込んでしまうのも手でしょう。
辛くなった時は、この言葉を胸に刻んで思い起こせばいいのです。
人生、追い込まれてからが勝負。
艱難(かんなん)に勝る教育なし。
それでは、また次の記事で。
PS.「項羽と劉邦」、人生でこれまで読んだ本の中で5本の指に入るレベルで思い入れがある作品なので、また別の記事で書いてみたいです。。。!