国盗りグランドフィナーレ|稚内札幌2019
宗谷岬 最北端
ライフワークとして続けていた「ケータイ国盗合戦」の最後の旅は、稚内と小樽だった。稚内といえば、樺太を臨む日本の北の果て。位置情報取得最後の旅(仮)にふさわしい。
稚内空港から市内のバスターミナルへ。そしてバスを乗り継いで宗谷岬へと向かう。
宗谷岬は、普通の人が訪れることのできる場所の最北端。北極星をイメージしたらしいオブジェが記念碑としてあるほか、樺太大冒険を行った間宮林蔵の像などがある。
これだけ位置情報取得旅をしているが、最◯端シリーズは、意外とここが初だったりする。
小高い丘のような場所から、宗谷岬の海の先の樺太をギリギリ臨むことができた。外国(一応北方領土だけど)を、国内から見えるのは、日本ではここだけというのが、唯一無二感があって大変よい体験。
なお、宗谷岬公園周辺には、日本最北端の看板を掲げたラーメン屋やら定食屋やらが並んでいるが、果たしてそれはウリになるのか、なるのだろうな。
平岸高台公園 水曜どうでしょう
宗谷岬から稚内駅まで戻り、この日の宿である旭川まで移動。北海道は移動に時間がかかるが、それを承知で今回、小樽まで行かねばならない。そのため、この日のうちに移動できる範囲が旭川となる。
ただ旭川は泊まるだけなので、旭山動物園も見ないし旭川ラーメンも食べない。位置情報に全てを。
翌朝の始発で札幌入り。札幌でまず向かうのは平岸高台公園である。
一見、何の変哲もない公園である。が、旧HTB(北海道のテレビ局)の隣にあることから、「水曜どうでしょう」で、幾度となくロケ地として使われた「聖地」である。年間5万人を超えるファンが、このただの公園を訪れるというのだからすごい。(自分もそのうちの1人)
HTBは移転したが「水曜どうでしょう」の聖地として、2021年には記念碑まで建てられているようで、ただの公園が成り行きで立派な観光スポットになるのがとても面白い。
ファンの嗜みとして、番組と同じアングルを探すのも当然である。
時計台 全然ガッカリじゃない
札幌駅前の時計台。札幌のシンボルにして、ガッカリ観光地に挙げられることもあるが、僕は全然まったくガッカリではなかった。
時計台は、もとは札幌農学校(今の北海道大学)の演武場として建設された建物。振り子式の鐘が時計と連動し、時間によって鳴るというものである。当初放置されていた時計を、近所の時計屋のおじさんが、ボランティアで整備したという経緯がある。時計屋のおじさん、いい仕事をする。
時計台の中は、振り子式の時計の仕組みを間近で見られるほか、札幌農学校の歴史=札幌の開拓の歴史が説明されているなど、なかなか面白い展示がある。
ガッカリのいわれは、みんなが持つ北海道のイメージ「大草原にポツンと建つ時計台」というものから、現実のイメージ「高層ビル街に囲まれて建つ時計台」とのギャップから生じているので、それを折り込み済みでみると、全然ガッカリじゃないのだ。
小樽 グランドフィナーレ
札幌から小樽へ。いよいよ、本当に最後のケータイ国盗合戦の位置情報取得である。
札幌駅から30分。あっさり着いた小樽で、僕のケータイ国盗合戦はクリアを迎えた。何気なくインストールしたときからちょうど10年。万感の思いとともに取得した最後の位置情報は、予想よりもあっさりとしたものだった。
Twitterに書いた通り、こうして僕のライフワークは一つの区切りを迎えた。あぁ、ここからは、位置情報にとらわれずに、旅に出ることができる。
達成感と一抹の寂しさが同居していたが、このおよそ2年後、再び僕の位置情報取得の旅が始まることになる。