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長い帰国|ウズベキスタン2023 #7(完結)
前回:子どもに異様に懐かれて鶴を折る
タシケント 博物館
シャルク号を降り、無事にタシケントに到着した。駅前のタクシー客引きを避け、少し離れた場所からYandex Goでタクシーを手配し、市内へと移動した。
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とりあえずの目的地として、ウズベキスタン国立博物館。
なかなかきちんとした博物館で、先史時代から始まり、モンゴル帝国による支配、その後の大英雄ティムール、その後ソ連支配下の時代を経て、1991年に独立し現代に至るまで、しっかり説明されていた。ソ連崩壊後に独立した若い国なので、みんなで頑張っていこうぜ!という気概が感じられる。
見学中、現地の小学生?中学生くらいの子どもたちの社会科見学だったようで、キャッキャした声が聞こえる。見学のときの雰囲気はどこも変わらない。
ただ、こちらに気が付かれないように上手に距離をとっておいた。数十人の子どもたち分の折り鶴は折れない。
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博物館を出た後、付近にあるナボイ劇場を通りかかる。大戦中にソ連の捕虜となった日本兵が建設した劇場で、市内が地震に見舞われた際も無傷だったという逸話がある、日本との縁の深い建物である。そこまで日本と縁のある国ではないが、こうしたエピソードを調べるのは面白い。
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市内にあるもう一つの博物館、ティムール博物館を見学。こちらはティムール大帝に特化した博物館で、巨大なティムールの絵画の展示がある。先ほどの国立博物館と合わせ、ウズベキスタンの精神的支柱としての意味合いも大きいティムールなのだろう。
博物館を出て、近くの公園で休んでいると、地元ウズベキスタン大学の学生が英語で話しかけてきた。曰く、「旅行者の意見として、ウズベキスタンの印象をおしえてほしい。動画で。」とのこと。
海外におけるこうしたくだりのほとんどは詐欺と決まっているのだが、ことウズベキスタンに関しては、どうもそのような雰囲気ではない。詐欺をするならもう少しそれらしいやり取り(お店に行こうとか、町を案内しようとか)があるのだが、こちらがやんわり断ると「Thank you. Have a nice trip.」と去っていく。
実際のところはわからないが、帰国後に調べたところによると、ウズベキスタンの学生は学んだ英語を旅行者に試したいというのがあるらしいので、そうしたものと思われる。
あっという間にタシケント市内でやることがなくなってしまったので、予定よりもだいぶ早いが空港に向かうことにした。空港でお土産等を買いながら時間をつぶせばいいのだ。
タシケント空港 何もない
空港に着くと結構な混雑だった。そして時間をつぶすための店は皆無(一応、キヨスクのような売店はある。)で、買い物は出国手続き後のようだ。さらには待合のベンチは、すべてイスラム系団体客によって占領されており、座る場所は無い。
タシケント空港は撮影禁止で写真を撮ることもできず、僕は柱を背に地べたに座り、時が過ぎるのを待つのみである。
数時間後、待望のチェックインカウンターが開き、チェックインを行い出国手続きへと進む。このとき、ウズベキスタンのあちこちで出会った日本人団体客一行に再会。結局最後まで一緒だった。
懸念していたレギストラーツィア確認もなく、無事に出国手続きを完了し、免税店エリアでお土産類を購入し、ようやくイスに腰掛けることができた。そしてなんやかんやと1時間ほど遅れて到着した飛行機に搭乗した。現地時間23時、日本時間にして3時ほど。旅の疲れもあり、身も心もぐだぐだである。
韓国トランジット ぐだぐだからのリフレッシュ
身も心もぐだぐだのまま、韓国仁川空港に到着。ここで少しのトランジットで、韓国入国をする。
入国後、直通列車でソウル駅まで向かう。車内でも日本語音声のアナウンスが流れ、そこかしこに日本語の案内が多い。さすが台湾と双璧をなす、海外旅行初心者向きの国だ。
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ソウル駅に到着し、向かうは駅前の崇礼門(通称:南大門)である。韓国の国宝に指定されており、韓国を象徴する場所でもある。駅から徒歩圏内にあり、入場料がかかるわけではないので、さくっと見学ができた。
そしてソウル駅経由で再び空港まで戻る。
我ながらあっさりしすぎた韓国トランジットであるが、韓国料理やKPOPにも興味が無いので、「入国した」という事実があればいいと思ってしまった。
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空港に戻り、シャワーを浴びる。仁川空港には有料のシャワールームがあるのだ。荷物をロッカーに入れてシャワーの蛇口をひねると、しっかりした水量を浴びることができた。さらには備え付けのシャンプー。ウズベキスタンではチョロチョロしたシャワーしかなかったので、ここにきてようやく帰ってきたことを実感する。(日本に帰ってきたとは言ってない。)
すっかりリフレッシュした後、出国ゲート後のエリア。タシケント空港とは打って変わって、というより、日本の空港よりも大きいレベルのショッピングエリアである。巨大なモールの中で、ジャージャー麺を食べ、その濃い目の味に帰ってきたことを実感する。(日本に帰ってきたとは言ってない。)
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充電し放題の待合エリアでぼんやりしながら、今回の旅を振り返る。久しぶりの長期の一人旅、初めてのイスラム圏だったので、いろいろと出会いがあった。
どこまでも親切だった宿のおじさん
果てしなく懐かれた列車内の子ども
動画でコメントを求める大学生×2
行く先々で会った日本人団体客・・・は、さすがに仁川空港からの便では一緒ではなかった。