自堕落なフェリー旅とレンタカー大移動|釧路網走2017
自堕落なフェリー旅
位置情報取得ゲームをやっていると、アクセスの悪い場所は残りがちになる。特に沿岸エリア。具体的には、岩手、宮城、福島にかけての太平洋沿岸エリアがぽっかりと残っていた。何かこの辺りを一気にとる手段はないか。
大洗発 苫小牧着 のフェリー「さんふらわあ」
このフェリーに乗れば、沿岸エリアの位置情報を軒並み取得が可能のようだ。所要時間18時間の船旅である。そしてついでに北海道東部を走破しよう、という、大移動な旅である。
乗る船の出航は深夜1時すぎ。そのため、柏で友人としこたま飲んだ後、ほろ酔いで大洗のフェリー乗り場へと向かった。
夜行便のためか、トラックドライバーの方がほんの数名いる程度で、船内はほぼガラガラ。というよりも、車無しで身一つで乗り込んでいるのは自分一人と思われる。部屋も4人部屋(2段ベッド×2)を1人で使用できたので、だいぶゆったりとすごせた。ほろ酔いも手伝って、この日はさっさと就寝。
翌朝ものんびり船旅。フェリーは速度があまりないため、iPadで映画を見ながら、ときどき位置情報をとるといった、寝正月もびっくりな自堕落な旅。素晴らしい。
船内には大浴場があり、いつでも入浴が可能。フェリー浴室ならではの常時揺れがあるので、浴槽のお湯が右へ左へと溢れている。めったに経験することのない、揺れる浴場という、いい経験をさせてもらった。
まる1日、そんなのんびりな船旅の後、夜20時ごろ、船は苫小牧に到着。しかし、この日はまだ終わらない。ここからレンタカーを借りて移動である。しかも車中泊の予定。そうでもしないと、広い広い北海道の位置情報をとることは難しいのだ。
釧路までの夜間行軍
レンタカーでひたすら東へ向かう。高速道路なので特に迷うことはないが、途中、位置情報取得のための遠回りなどをしつつ、300kmほど走らせる。フェリーの自堕落な旅が早くも懐かしい。
深夜23時過ぎ、釧路エリアの道の駅「釧路湿原近くの阿寒丹頂の里」にて、車中泊を決行。誰もおらず車もない広々とした駐車場は、ひたすら寒かった。
翌朝、霜がおりている駐車場を出発し、釧路湿原へと入る。といっても、広大な釧路湿原の何をどう見ればいいのかという、大事なことを考えていなかったので、とりあえず展望台的なところへ。
季節的に、夏の盛りでもなければ紅葉でもなく銀世界でもなかったので、ただただ茶色系の色に埋められた目の前のだだっ広い光景を味わう。もしかしたらどこかに遊歩道的なものもあったのかもしれないが、実際のところはあまり興味が湧かなかったので、あっさりと釧路湿原を出発してしまった。
網走までの寄り道
次に向かう先は網走。少し寄り道(位置情報をとる)をしながらの移動なので、150kmほどの行程だ。
途中の道の駅「摩周温泉」で休憩中、足湯を発見。摩周といえば摩周湖くらいしかイメージがなかったが、温泉もあるということを知る。
また道の駅に展望台?公園?のような場所があり、こちらはすっかり雪景色。釧路からそれほど距離は離れていないはずだが、やはり山の中の冬は早いようだ。
昼どきだったため、この道の駅で昼食。ジビエ的な、鹿肉ハンバーガーをいただくと、思っていたほど臭みもなく、美味しいものだった。
オホーツク流氷館 寒さを感じない
網走に到着し、少し時間があったため、オホーツク流氷館へ。網走といえば網走監獄であるが、他にも民族博物館やらこの流氷館やら、意外と見所がある。
さてこのオホーツク流氷館、その名前の通り、流氷をテーマにした水族館のような場所で、目玉は本物の流氷があるマイナス15℃を体感できるエリア。
エリアに入るときには防寒具の貸し出しもしており、マイナス15℃の世界はどのようなものかと期待が高まる。果たしてバナナで釘は打てるのか。
・・・あまり寒くないな。
期待が大きすぎたのか、思ったほど寒くなかった。体感的に道の駅の夜の方が寒かった。
ちなみに、入るときにスタッフの人から濡れタオルを渡され、「どうぞこれを中で振り回してみてください。凍ります。」と案内されたが、正直、濡れタオルが凍るのは、実家では日常茶飯事。
(ちなみに、バナナで釘が打てるのはマイナス40℃らしい。)
マイナス15℃の他、クリオネの展示もあったが、いかんせん小さいので、絵的な意味で感想が難しい。
網走監獄 クオリティ
網走市内でレンタカーを返却し、ホテルで一泊。翌朝、網走のメイン観光スポットである網走監獄博物館へ。
網走監獄、とても真っ当な意味で、素晴らしい博物館。広々とした敷地に、かつての監獄と、その周辺施設(職員庁舎だったり浴室だったり農作業施設だったり)が復元されている。愛知県の明治村のと雰囲気的には近しく、網走監獄が一つの町のようなものだったことが想像できる。
また、監獄の成り立ちと密接に関係する、北海道開拓の歴史解説の映像が、力が入っていて分かりやすい。決して明るい歴史ではないけれど、ただ悲惨だ苦渋だを連呼するだけのものではなく、歴史の出来事とその背景と影響を解説してくれるので、質の高いものだったと思う。
ところどころに、囚人や看守などの人形が設置されているが、やけにリアルなため、本物のスタッフと間違えたことは秘密である。
網走監獄体験をした後は、帰りの時間。帰りは女満別空港からの空路だったが、
最寄り駅からの道が分からない!
最寄り駅から2km程度だが、最寄り駅である西女満別駅はまさかの無人駅。駅からの交通手段は徒歩のみ、空港は田畑のど真ん中にあるという難易度。
見晴らしはよく、田畑をはさんで空港は見えるものの、どの道を行けばいいのかが不明。えぇいままよ、と進んだ農道は、途中で途切れ、結局僕は、田畑のあぜ道を突っ切ることになる。
女満別空港、正解が分からない。
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