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古着屋基本の基

物とかの話の前に。
Vintage clothing store / 古着屋
と言わせてもらうにあたって自分のポリシー考え方。
売り手として初歩的な基本の基。
古着屋の肝。買付。
実際に海外現地に出向いてハンドピック。
当たり前の事何言ってんだと思う方が多ければ古着もまだまだ安泰。
しかしながら近年そうでもなくなってきているようで。

自分は現地に出向いての仕入れでないと、たとえすごい内容のヴィンテージをたくさん置ける店が出来たとしてもまったく気分が上がらないし説得力がなくて、バイヤーとも言えないし買付て来ましたとも言えない。
単純に当たり前の事で嘘はいけない。

古着には背景、ストーリーが必須。
古着屋やって、お客様に古着を届ける意味はそこに尽きます。
ネットバイヤーじゃないし、リサイクルショップ委託屋でもない。
ヴィンテージクロージングストア/古着屋というには必要不可欠な要素。
ヴィンテージクロージングストア/古着屋とただ古着を扱う店というのはまったくの別物、畑違い。

現地に出向く経費、労力、いろいろな面で手間がかかる、もっと楽な方法があるからなんて言葉を聞く時代になった事に驚く。

新しい時代の仕入れ形態が日本にいながら椅子に座って携帯片手に、パソコンいじりながら、消費者でも誰でも行ける日本の店で買ってきた物で店作りをするんでは誰でもできるし、夢がない。

昨今の古着のその風潮に違和感。
ハッキリ言ってすげ〜嫌だ。
腫れ物には触るな的な目をつむる風潮なんじゃそりゃ。

そんなことは手間でも労力でもなんでもなくて古着とお客様に向き合う店なら当たり前の事。

お客様へ提供する付加価値とは。
物ありきかもしれないが、単に商品だけだと足りない。
直接お客様に見えない事でも、商品として並べるまでの過程こそが古着のワクワクする要素で、
それが買ってもらって終わりだけじゃない部分。
歴史、バックボーンがある古着、物に加えて商品をお客様に迎え入れて頂くまでの仕入れ背景、ストーリーを含めて届けられる店こそが良い店だと思う。
そういう店にするため古着に向き合ってお客様と接する日々が最高に楽しい。

自分が古着にハマり始めた若い頃、海外買付という浪漫が当たり前の時代で、そういうことをかっこいい先輩方に教えてもらい、良い物を買うというところだけじゃない満足感を提供してもらっていた。
それが今も古着が好きな礎になってるのは間違いなくて、古着屋になった理由でもある。

あくまで売り手側のお話し。
消費者ならばいろんなところで掘り出し物を見つけに行くというのも自由で当たり前のことだし、それも古着の醍醐味だと思う。

ただ売り手側にそう言う過程スタンスの拘りなくなれば、消費者に伝わらなくなるのは当然で、もはや古着屋目指す若い世代がそうなってきてると良く聞くし良く見る。
プロ意識あるかないか。

加速度的に古着の捉え方、価値観が変わった今のご時世、自分の拘ってるそんな価値観を求められているのかどうかはわかりませんが、単純に継承されてきた良い事は伝えていきたいものだなと。
たかが古着屋だけど、夢売る商売でいたい。

そんな古着なら迎え入れてもらった後もその人のワードローブで大切にしてもらえて、先々末永く気持ちよく着てもらえるんじゃないかと本気で思ってる。

お店に古着を並べるまでの裏側。
現代古着パンドラの箱的な話しかもしれない。

自分が1番大切にしてる事。



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