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5浪生を医学部に一発合格させた受験戦略の立て方①


こんばんは。

今日は、医学生時代に家庭教師として指導させていただいた生徒さんの中で、最も自分がお役に立てたと思うケースについてお話させて頂きます。

以前の記事「」でも少し言及させて頂いた5浪生の生徒さんのことです。
一昔前は医学部は入ってしまえば医者になれるのだから、何浪しても入ってしまえば勝ちといった価値観が横行していました。
この主張には、一理あるところもありますが、医学部は入学してからも6年間の勉強期間が必要であり、さらに2年間の初期研修、3年間の後期研修があり、専門医になるころには10年以上の歳月が必要です。

そう考えると、やはり最初の段階の医学部受験はさっさと終わらせてしまうのが得策です。

こう書くと、そんな簡単に合格するならば苦労しないよ!というお叱りの声が聞こえてきそうですが、昨今の風潮として医学部を神格化しすぎです。
もちろん、東大理三を始めとする最上位医学部は今も昔も神の領域と言っても過言ではない難しさですが、別に医学部に行くのに理三に行く必要は全くありません。

医学部合格を特別なことと捉えず、あくまでひとつひとつパーツを組み立てていくかの如く、理論的作戦に則って淡々と勉強すれば合格可能なのは他学部となんら変わりません。

というわけで、私がこの5浪生の生徒さんを受け持ち、翌年見事医学部合格に導いた方法を解説していきます。
同様の方法で複数人の医学部合格者を出すことが出来たので、汎用性は高い方法かと思います。
手前味噌になってしまいますが、私の書籍「医学部合格者が出たことのない高校から最初の1人になる方法」(エール出版)では、私自身が医学部合格者が一人も出たことの高校から完全に独学かつ独自の研究のみで医学部合格を果たした受験戦略とその戦略を構築した背景なども書かせて頂いているので、よろしければお手にとって頂けましたら幸いです。今回の記事は、本書に書かせていただいた内容を実際に生徒さんに適用させていただき、結果を出してきた軌跡になります。

それでは、前置きが長くなりましたが具体的にお話していきます。

①まず第一にご本人のモチベーションと能力の解離の確認です。
勉強そのものの前に、まずは前提となる生徒さんの状態を把握します。
ピンとこない方も多いと思うので具体的に説明します。

生徒1 偏差値54 私立医学部志望
生徒2 偏差値65 地方国立志望
生徒3 偏差値68 東大理三志望

全て、まさに今の時期の高3の夏休み明けの成績としましょうか。

まず生徒1の場合は医学部受験がどんなものかわかっていない状態。
さらに言ってしまえば、医学部受験をする自分に酔っている状態です。
この場合は、まずは今年は受かればラッキー、もし浪人することになれば来年以降しっかり基礎固めをして現実的な医学部を目指すべきです。
まずは、現実をしっかり教えることが大切。

生徒2はかなり地に足がついていますが、合格するためには後一歩の実力がほしいところ。
ただ、夏休みの過ごし方が正しければ、秋以降飛躍的に成績が伸び最終的には偏差値70台まで伸ばしてしっかりと合格を勝ち取れる可能性があります。
志望校も高望みせず、自分の実力との距離感もなんとなくわかっているので、ゴールに向けてとにかく具体性を大切にした作戦を立てていきます。

生徒3は優秀ですが、プライドが邪魔しているパターンです。
超進学校の生徒で本当に夏まで一切勉強せず、ここから一気に伸ばして本当に最高学府に合格してしまうパターンもありますが、現役合格をしたいならば基本的には志望校を再検討し、無難に合格を狙いにいくべきです。
ただ、難しいのは、志望校を落とすことによりやる気を削いでしまう可能性があるので、どこまでの大学であれば自分が納得して入学できるかを一緒に考えていく必要があります。


このように、生徒さんの目標やモチベーションと現実的な成績から適切な目標設定(志望校設定)を行うことが大切です。

また、さらに難しいのは志望校設定には生徒の成績だけでは決められないということです。
経済的に私立医学部は選択肢に入れることが出来るのか。自宅から通える範囲じゃなくても全国どこでも入れさえすれば入る気はあるのか。など家庭環境や親御さんのスタンスなども考慮しながら決めていきます。

次回の記事では勉強の具体的進め方について書いていきます。



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