大学を退学した日の晴れやかな気分を今でも覚えている。
おはようございます。
拙著「医学部合格者の出たことのない高校から最初の1人になる方法」にて、私の経歴も詳しく書かせて頂いているのですが、実は私は高校を卒業してすぐに現役で地方国立大学の教育学部に進学しています。
高校時代も実は医学部に行きたかったのですが、書籍のタイトル通り、自分の高校からは医学部合格者が出たことがなく、誰に聞いても医学部への合格のための方法もやらなければいけないこともわかりませんでした。
各大手予備校にも話を聞きに行きましたが、どうしても予備校に通えば医学部に合格できるとも思えず、そもそも予備校や塾というものが自分に合っていないという強い確信が有ったため、独学で医学部対策を行うことにしました。
しかし、やはり現役では医学部に余裕で届かず、偏差値50台前半の地元国立の教育学部に入りました。
なぜ教育学部に入ったかというと、もともと精神医学に興味があり医学部を目指していたので少し関連のありそうな教育心理や臨床心理が学べる教育学部に入学したのでした。
しかし、当然のことながら入学してからは医学的なことなど何も学べるはずもなく、ひたすら文系学生としての生活をしていました。
教育学部のため、体育の授業などもあり、同級生とキャッチボールをしながら「俺、何やってるんだろう・・・。」という思いは日に日に強くなっていきました。
大学院で学歴ロンダリングして東大にいこうとか色々考えておりましたが、学歴だけロンダしてやりたいこともやれなかったら何の意味もない。しかも、やりたかった精神医学なんて文系学部じゃ絶対にできないということがよくわかったので、日に日に気持ちは退学に傾いていきました。
そして、一年間通学した結果、翌年四月に退学届けを提出しました。
休学という手もありましたが、ここに戻ってくることは絶対にないと思ったので退学に迷いはありませんでした。
仲の良かった同級生には、「俺、大学辞めるわ」と伝えると、「なんとなくそんな気がしてた。頑張れよ」と言ってくれました。
お世話になった教授にも挨拶に行くと、何も言っていないのに「医学部受験するの?」と聞かれてめちゃくちゃ驚きました。
この教授とは色んな話をしておりましたが、さすが心理の教授、私の考えなんて会話の中からお見通しだったのかも知れません。(直接的にやっぱり医学部に行きたいなんて言った訳ではなかったのですけれど)
退学届けを提出して、大学構内を歩いているとき、不安や焦りは一切なかったのを今でも覚えています。
間違いなく人生をやり直せる喜びに満ちていました。
そこから、自分の徹底的に医学部を研究して研究して研究し尽くす日々が始まった訳ですが、医学部合格のための研究や戦略の構築、そしてそれに沿った猛勉強。やりたいことをやっているという自覚が常に自分の中にあったので、普通に受験の辛さ的なものは人並みにありましたが、予備校に一切頼らず大学時代のわずかなバイト代で買った中古の参考書と問題集にかじりついて過ごした1年間は本当に充実していて楽しかった。
きっと、ここまでポジティブな気持ちで再受験生活を送れたのは、一度本当に自分の希望とは違う学部に入ったからだと思っています。
そういう意味では回り道も有意義な時間だったのかも知れません。
退学した日はとても綺麗な青空でした。
今でも、綺麗な青空をみると私の人生が変わった1日を思い出します。